Old Dancer's BLOG
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フルメタル・パニック!IV 第7話「ジャイアント・キリング」
 フルメタル・パニック! Invisible Victoryの第7話を鑑賞しました。

 まずは、作画が大変安定したことに、心からお慶び申し上げます。(^^;ナンジャソラ いやいや、冗談抜きで、前回はホントにどうなることかと思ったもんですから。この際、8.5話としてインターミッション的な緩衝挿話が入るであろうってとこまでこちらは覚悟決めましたんで、その辺の調整も最大限駆使して、是非今シリーズラストまでこの調子で突っ走っていただきたいと。

 私個人としても、どうやら今は「あらゆるアウトプットが出来なくなってるよ病」にかかっているらしく、あと15時間余りで第8話が放映されるってぇのに、未だ第7話のレビュー記事は原稿用紙1枚さえ埋まっていないという体たらく。せっかく1月から3月にかけて、ヴァイオレット・エヴァーガーデンのレビュー記事で数年ぶりに若干回復に転じた当ブログのアクセスは、今また緩やかに下降線を辿ろうとしております。いかんね、こんなことじゃあ。

 滑り込みさながらのタイミングに加えて、「あらアウト出来ん病」のせいもあって(略すなww)、左程大したことは書けない気がしますが…今の私に出来る範囲で、書かせていただくことにします。
 
 今話は、「格の違い」という補助線を引いて俯瞰すると、なかなか面白い構造になっています。ある者と他の者とを明確に対比させて描き、両者の格の違いを浮き彫りにする、というパーツが、大きく3つ描かれているんですね。小ぶりな方から、順番に挙げていこうと思います。


 まずは、レモンと現地警察との対比。

 あわや新鮮なミンチとして豚のエサにされそうになっていた、クロスボウチームの整備士たちの窮地を救ったのが、実はジャーナリストではなかったレモンとその仲間の精鋭部隊なのですが…。普段着のまま、あまりにも無防備に現地警察のやつらへ近づいていくレモンを見て、すごくざわざわしたんですよ。これ、レモンが撃たれてしまう可能性があったように見えるんですよね。実際はそういうことにはならず、一方的な殲滅で終わったわけですが、その自信があったにせよ、あんなに無防備に我が身をさらして歩いていく必要はなかったんじゃないか、と思ったんです。セオリーに反するのでは、と。

 しかし、これが「あまりにも違い過ぎる両者の格の描写だ」と考えると、ああ、なるほど、って思えるんです。レモンと精鋭部隊は、プロフェッショナルとしての見立てで、現地警察の実力を完全に見切っていた、と。或いは、警察官たちにも戦闘能力の低い男として顔が割れているレモンがおとり役になり、注意を引き付けている間に残りのメンツが適切に展開、と考えてもいいでしょう。

 いずれにしても…腐敗し堕落した警察官たち、言わば「正義の看板を掲げたならず者」風情が、軍事のプロに敵うわけがない。そういう、圧倒的な格の違いというものが、ここには描かれているのだと思います。

 そして、格の違いを見せつけたレモンの、このモノローグがまた味わい深い。

(宗介は目的に近づいているみたいだ。
 恐らく僕と同じ目的に。)


 まだ明らかになっていない、レモンの本当の目的の前振りとしてのセリフなのですが、見方を変えるとこれは、宗介を自分と同格にみなす言葉でもあります。この後で描かれる、宗介と敵の「格の違い」というものとリンクするんですね。



 続いて、観覧席から闇バトルの戦況を見守っている、クラマと警察署長の対比。

 表面的にも、阿諛追従の限りを尽くさんとする警察署長と、堂々と振舞うクラマとの格の違いは歴然としたものがあるのですが、個人的に「おお…」と思って感慨深く受け止めたのが、以下のやり取り。

「そ、それよりも、相良の仲間たちも始末する予定でして、
 そちらはご覧になりますかな?」
「興味ない」


 格下の者や無抵抗の弱者を嬲ることで愉悦を覚える類の、下衆な小悪党という評価がお似合いな署長に対して、そんなことには目もくれないクラマ。同じ「ワル」でも、根本的に異なる印象を受けます。まあ、この警察署長と来たら、アーバレストはもちろんのこと、ガウルンもゲイツも知らんとあって、「田舎は呑気だねぇ」とクラマに皮肉られているくらいですから、しょうがないのでしょうけども。

 要は、この警察署長ごときでは、宗介の相手にはならんのです。クラマのレベルで初めて、敵として渡り合うことができる。そういう含みを持たせた描写なのだと思います。



 最後に、宗介が駆るアル二世ことサベージと、正体不明のパイロットが操るM9・ガーンズバック。

 モヤモヤした先週の憂さを晴らすかのように、所狭しと動き回る二体のASの攻防には痺れましたね。つーか、M9登場の時のあのケレン味たるや!!「ああ!!M9か!!宗介が倒さねばならない『ジャイアント』は、M9だったのか!!」てな感じで興奮しまくりでしたよ!!もっとも、OP後の提供読みでM9が出てたのが実は微妙にネタバレだったのですが、おバカな私は全く気付かず、「何で提供読みでM9?」とか思っちゃってたので問題なし!(爆)

 かつての同胞とも、ある意味では自分の写し身とも言える相手、M9。しかし、それと対峙しなければならない今の宗介は、それよりも数世代劣る、格下の機体なわけです。辛うじてスレスレで致命的なダメージを避け続ける宗介の技能は流石と言ったところですが、一方で相手に対して決定的なダメージを与えることもできません。

 もちろん、物語的には、ここで勝ってもらわなきゃ困ります(笑)。ストーリー上は勝つしか無かろうと思いつつも、それをどうやって「納得できる理由で見せてくれるか」が問題なのですね。

 起死回生の策は、互いのASの特性を知り尽くしている宗介ならではの、納得の展開。いやー、好きですわ、こういうの。この歳になると「何だかわからんけど都合よく潜在能力が覚醒して」とか「技術力ではなく精神力で上回って」とかいう展開だとそっぽ向きたくなるんですよ(笑)。瓦礫から自力で立ち上がるサベージのカッコいいこと!絵になるね、月夜をバックに凛々しく立つ、モノトーンのカラーリングに赤く発光する目の巨体は!

「いい機体だ。」


 くそっ、サベージのくせに!(笑)

 そして、もう一つ。物理的な勝利の理由は、サベージとM9の特性を踏まえての策が当たったからですが、今話では「宗介と敵パイロット・ラブロックとの格の違い」にも触れてくるんですね。

「(地中海戦隊の)部隊はどうなった?」
「オレが任務で基地を留守にしていた間に壊滅だ。
 何もわからず帰ってきたら、奴らに制圧されていた。」
「それで投降したのか。」
「犬死するよりはマシだ。」


 この時のラブロックの、微妙に何かをあざ笑っているような表情が印象に残ります。恐らくは、自分の置かれた境遇に、或いは、そうせざるを得なかった自分に、なのでしょう。また、「犬死は~」云々のセリフには既視感がありますね。第2話でスペック伍長が、反乱を扇動しそうに見えた時にも、同様のことを口にしています。結果的には、彼はその発言を撤回しましたし、第3話では「あれは本気じゃなかった」という趣旨のことを告げつつ、仲間たちのために自分を犠牲にし散ったのですが…そうか、あの時のスペックの、「最初に口にしていた方向のなれの果て」が、このラブロックなのですね。

 そして、そのラブロックとの違いを決定的にする、その後の会話が…もう大好きです、これ。

「まさか!あんた一人だけで戦ってるのか?!
 アマルガムと?!」

「肯定だ」

「…正気じゃない。殺されるぞ!」

「奴らはオレの大切なものを奪った。
 必ず取り戻してやるつもりだ。」

「……!!!
 ………わからない。
 オレたちはただの傭兵だぞ。」

「オレはもう傭兵ではない。
 ただの男だ。」

「……………………。

 ………………くっ!

 くそおっ!!!!」



 ああ……もうね、ラブロックの「人間として負けた」という圧倒的な敗北感に、感情移入しちゃうんですよ。自分にそこまでの経験はないけれど、でも劣等感を刺激されるような、相手との格の違いをまざまざと見せつけられて悔しく思うようなことだったらいくつかありますんで、そこにビリビリと触れてくるんだよね…。

 また、TSRのラストでは宗介自身が自分自身のことを傭兵と位置づけ、情報部長に「渡り鳥に何を言う」と言い放っていたことを考えると、上記のやり取りは二重の意味で感慨深いです。傭兵故に、組織の論理だけに与しない・組織に殉じることを選ばない、という点では、TSRラストの宗介と今回のラブロックの行動は同方向なのですが、その後が違うんだよね。ラブロックは「命あっての物種」を行動原理にしたのに対して、宗介は「自分の信念に基づいて行動する、一介の男としての道」を選んだわけです。そう言えば、TSRラストでの上記のやり取りの後、カリーニン少佐にも「男の顔になってきたな」と褒められていましたっけ。

 この、言外に含まれる要素の濃さよ…。いいわぁ、ホント。味わい甲斐があって堪りません。



 いよいよ、ナムサク編もクライマックス。次週は因縁のクラマとの一騎打ち、というところでしょうか。しかし、そのクラマを取り囲む様に配置される敵は数が多すぎて…このままでは本丸に辿り着くことも敵わず、ナミを見殺しにできない宗介は投降を余儀なくされてしまいそうです…。……ま、絶対にそうはならないんでしょうけど(ミもフタもねぇ!!)。「宗介一人だけの行軍」は、どこに着地するのか。あと14時間余り、刮目して見届けたいと思います。
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