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Old Dancer's BLOG
ここはてりぃが、趣味の共通する方々との得がたいつながりのために、自分の趣味に関係する諸々のことを、壊れながら書きつづるブログです。
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フルメタル・パニック!IV 第3話「BIG ONE PERCENT」
 フルメタル・パニック! Invisible Victoryの第3話を鑑賞しました。

 ………たはぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ。(深いため息)

 辛いですなー。これは、辛い。いや、レビュー書きの話じゃなくて(汗)、物語の進行が、ですよ。

 それこそ前作のTSRが終わった頃でしょうか、ブログで仲良くしてる獅子丸さんとの会話や、他の方からいただいたコメントなどで、「この後のシリーズは、続け方が難しい」ってお話は聞いていたんです。「尺的にテレビシリーズにも劇場用・OVA用にも半端なベリー・メリー・クリスマスをどうするか」問題の方は、音声ドラマ方式で映像化を見送るという選択が取られましたが、「TSR後半の、一部の視聴者には評判が悪かったらしい地を這うような暗い展開が、これ以降の続編では更に長く更に深く続くように描かれることになるだろう」問題の方は厳然と残っているわけでして…。

 ベリー・メリー・クリスマス以降の原作は未読の私ですが、その私でも今シリーズは「どうやら原作に比べて相当の尺の短縮・スピードアップが図られていそうだ」って風には見えているんですけども、「深さ」の方が…。だって、まだ3話ですよ?なのに、どうすんの、こんなに深く抉ってきて。これ、まだ深いの?え?底が見えないの?ええええ?
 
【悟られてはいけない】
 アバン無しで始まり、OP後からずっと、「苦戦するミスリルの様子」に特化して、この第3話は紡がれていきます。前回、第2話が、ミスリルサイドと宗介・かなめサイドを順番に交互に描いていったのとは、好対照ですね。

 その、苦戦状況の中心をなすのが、あの常識外れの巨漢AS、三機のベヘモスとの交戦なのですが…いやー、実にいい感じに動きますね、ベヘモス。第1シリーズでは、制作のGONZOさんがおっきい人型兵器動かすのがどうも苦手っぽかったみたいで、ベヘモスはほとんど動かない置物みたいな描写だった記憶があります(その時代の他の作品では、キディ・グレイドのデュカリオンとかもそんな感じでした)。それが今回のは、重量感も残しつつ、滑らかに動いてくれます。ベヘモスBが、ラムダドライバで展開できるパイロットを失い、各パーツを支える力場が無くなって自重で崩れ落ちていく描写なども、アニメならではの良さが前面に出ていて、実に良かったです。

 ただ、そこに至るまでの物語上の展開は、刻々と視聴者側に負荷を強いてくる作りになっており、とてもじゃないけど「ベヘモスの動きすげぇ!」とか喜んで見ていられないんですよ…。


~~~


 今話中には、何かを「悟らせまい」という大きな要素が二つ存在する、と思いました。

 一つは、ベヘモスを倒すためには、その倒す戦術をベヘモスの操縦者に悟られてはいけない、というもの。

 超巨大AS・ベヘモスは、その機動から運用まで、全てにラムダドライバが関わっています。あまりの巨体ゆえ、物理的な構造だけでは自分の重量を支え切れないためで、パイロットは特殊な薬物を投与され、常時ラムダドライバを起動しっ放し、という運用になります。ラムダドライバが生成する力場を用いて自重を支え、各駆動パーツの補助をする、という…そこまでしてあれだけの巨大な人型兵器を運用するメリットがあるのか、という点は、とりあえず脇に置いておきましょう(^^;;;(ちなみに、この辺の説明は第1シリーズの第11話から第12話にかけてなされているはずです)

 ラムダドライバは、未知のテクノロジーによる強力無比な兵器ですが、ベヘモスの全身をくまなく自動的に防御するほど無敵ではない。だから不意打ちが可能、ということなんですが、「不意打ち」が成立するためには、こちらが不意打ちをしようとしていることを悟られてはいけないわけです。

 左翼から来るベヘモスBには、4人のSRTメンバー(クルツほか)を。中央を来るベヘモスAと、右翼を来るベヘモスCには、それぞれ1人のSRTメンバー(マオ、クルーゾー)を。マオ機とクルーゾー機には、高々度データリンク装置であるITCC(統合戦術通信完成システム)が搭載されていて、各種兵器の遠隔操作が可能になっている、ということのようですが…それにしても、この配置は「すんげぇ追い込まれてんじゃん」って思いますよね。どう考えても、4機のAS・スペシャリスト付きでようやく撃破できるシロモノが、残りは1vs1じゃあ分が悪すぎます。

 事実、ベヘモスBは辛うじて撃破に成功したものの、そのためには要員1人の命を犠牲にして、他のASも2機が中破してようやく…という具合です。どう考えても、対応する要員が1人ずつで、AとCが撃破できるようには思えません。唯一無事だったキャステロ機も、マオを助けに行って自分が犠牲になってしまいます…ああ、次々と人が死んでいく…この積み上げの数々、今シリーズのために「必要な描写」なのだろうとは思いますが、やっぱり辛すぎます…。

 残るは、まだ無傷のクルーゾー機1機と、満身創痍、残弾僅かのクルツ機1機のみ。それで、ベヘモス2機と、上陸部隊を阻止…できないじゃん、これ。



 そこで、もう一つの大きな「悟らせまい」は…我々視聴者に向けてのものです。

 フルメタル・パニック!シリーズは本編がきっちり完結した後、外伝的にではありますが、「その後」を描いたシリーズ(ただし原作者の賀東さんが書いたものではないそうですが)も世に出ています。

 ネタバレ封印のために原作も「不読」を貫いている私でさえ、そうしたシリーズの存在自体は知っているくらいです。中身は知らなくても、「どうせオリジナルも最後はハッピーエンドなんだろ?主要メンバーは生き残るんだろ?」という憶測・希望がはたらく人は、決して少なくないに違いありません。

 そんな状況で、今回の、この追い込まれようですよ…どう見たってヤバいわけですよ。「助けてマイティエックス!」とか叫んだら、間一髪のところでヒーローが助けに来てくれる!……なんてぇヌルい状況じゃないんですよ。一歩一歩確実に、「壊滅」という望ましくない状況への布石は打たれ続けているわけで…。

 「この先の(作品)世界はちゃんとある」なんてことを、視聴者に思わせまい、という気迫に、今話は満ち満ちているんですよ。その意気やよし!…と思いつつ、その気迫が今はとても辛いんですよ…感情移入するなって方が無理じゃないか、これ…。

 撤退しろという命令も聞かず、残弾も無いのに上陸部隊を少しでも阻止しようと奮闘するクルツ。いや、それ、誰がどう見ても殉職ルートまっしぐらじゃないかよ…でも、そうしないともっと多くの仲間がやられるかもしれない、それも事実だし…。八方ふさがり、打つ手なしじゃないか…。

「んじゃ、よろしく」


 この、軽い感じの口調で、でも意を決してそこに留まり続けるクルツの声を聞く、テッサの表情のアップが…うおおおおおおおおお、何て顔してくれるんだよ、辛すぎんだろ…戦死するな、生き残れって命令は、あれぁテッサが心の底から言ってたことに違いないんだよ、なのに、一人、また一人と窮地に追い込まれ、犠牲になっていくこの状況は、ああああああああああ………。



 大きな二つの「悟らせまい」の影で、感慨深い別なパーツも挿入されていました。

 戦死してしまったスペックの本心、というのがその一つですね。あんな軽い口を叩いて、あの瞬間は反乱扇動者みたいに見られていたけど、本気じゃなかった、と。そうは言っても、気の迷いくらいはあったんだろうなぁと普通なら思っちゃうところですが、でも彼の今話での行動が、そんな邪推の余地を吹き飛ばしてしまうんですよね。マオを助けたキャステロにしても、「雇われ傭兵」の範疇を超えています。

 彼らには、守るべき、守りたいものがあった。だから、合理的な判断とか損得とか抜きで、絶望的な状況に立ち向かっていったわけで…今はまだ生きているクルツの行動の理由も、根っこは多分同じなんですよ。

 守りたいものがあるから、立ち向かう。しかし、その行動で、必ず守れるとは限らない。

 今話を見ていて、どうしようもなく辛いのは、多分そこなんです。このように描かれると、我々もそう悟らざるを得ないわけですよ。


 また、ここまでの三話の中で、カリーニン少佐が何か妙である、ということを我々に悟らせようとする描写が、チクリ、チクリと挿入されています。前回はマデューカス中佐との問答の中で、今回はテッサとの会話の中で。

 これが、何のための描写なのか、まだ私には判じかねているのですが…先々の逆転のための何らかの布石なのか、それとも、カリーニン少佐は実は「獅子身中の虫」である、という展開になるのか…個人的にはできれば前者であってほしいところですが、決定的な何かが見えない以上、予断を許さないって覚悟で臨むのが正しいんでしょうね…でも、だって、こんなに辛いんだものよ…何か希望が欲しいのですよ…。








 さて。



 すいません。



 私、一つウソつきました。



 今話での「悟られまい」とする大きなパーツは、二つではありません。実は三つです。



 私自身、そこに差し掛かるまで、そのことをすっかり失念していたのです。それは、「今話のサブタイトルが示すものは何なのか」という超重要パーツです。



 「大きな1パーセント」。すなわち、「ごく僅かしか無いけれど、その僅かはとても大きい」ということです。



 この絶望的な状況にあって、それでも、「僅かだけれども大きな希望に繋がるものがある」という意味です。そのことを、先週の予告告知の時点で示しておきながら、あまりにも絶望的な状況を描き切ることで、我々に「悟らせまい」としてきたのです。



 今話ラストで描かれる、宗介とかなめの会話が…。

「こわいの…あいつらも、自分の力のことも…
 最近知らなかったこととかどんどんわかるようになってきてて…
 自分が自分じゃなくなってきてるみたいで…」

「千鳥…。」

「それに…ごめん、あなたのこともこわいの。
 好きなんだけどこわいの!
 好きでたまらないのにこわいの!
 もう…わけわかんないよ…」

「オレもだ。」

「!」

「君のことが好きだ。
 ……だがこわい。
 理解できない。
 それでも惹かれる。
 初めて会った時からずっとその繰り返しだ。
 オレの世界を変えてしまったのは、君なんだ。」

「宗介…。」


 凄惨な状況が描かれ続けたミスリル側のシーンが終わり、陣台高校で恭子に迫るクラマの抜き差しならぬ描写が続いて、どちらも万事休すか!ってところで挿入された、危機的な状況だからこそ吐露されるこの二人の本心が、もう一々こっちの深いとこを抉ってくるんですよ!ちょっと、なに、え、佐橋さんの極上のBGMとともに、ここで何を何をねじ込んでくるつもりなの?!

「君と二人で逃げることも考えた。
 だが二人だけじゃ意味が無いんだ。
 学校のみんなと、笑ったり怒ったりしている君が、
 オレには必要なんだ。


 だからオレは全てを守る。
 君に属する、全ての世界を護衛する!」


 (´;ω;`)ブワッ

 「こわくて理解できなくて、でも惹かれる」ってだけでもグッと来てたのに!何その男気溢れる決意は!!いや!!やめて!!ナチュラルに泣いちゃう!!

「…できると思うの?」

「一緒に考えてくれ。
 力を貸してくれ!
 常盤とみんなを助けよう!」


 あうあう、しかもそれかよ!!自分一人じゃダメだけど、二人で乗り越えていきたいって、誠実すぎる!!誠実すぎるよ宗介!!だがそれがいい!!良すぎる!!

「…………こわいよ。」

「オレも、こわい。」


 あああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああ!!!

 明るい見通しなんかないのに!!自信も無いのに!!


「………ハァ。

 ……わかった。考えてみる。」

「感謝する。」

(宗介が差し出す手)

(笑って手を取るかなめ)


 うあああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああ!!!!!

 二人とも「こわい」のに!!でもそこで、その笑顔か!!確信も自信も無くて、こんなにもこわいのに、「守りたいものを守るために」、二人で考えようと笑って手を取って!!


 これが!!これこそが!!!今話のサブタイトルじゃないか!!!!「僅かなものだけど、大きいもの」って、これのことじゃないか!!!!!最後の最後に、どこまでも絶望的な状況の中で、「ほんの僅かな大きな希望」を描くのが今話だったなんて!!!!!!




 ……やられました。やられすぎてまたレビュー書きがギリギリになってしまったのは痛恨でしたが。もうちょっとペース配分を考えないと、完結前に私がこけますね…反省しきりです。

 原作から一部を引用された次回のサブタイトルが、一つの区切りに思われる以上、決定的な勝利などは描かれないのでしょうが…彼らの誠実な弱さと強さを希望として抱きつつ、彼らのこの先の地獄へも、引き続き寄り添いながら見ていきたいと思います。
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