Old Dancer's BLOG
ここはてりぃが、趣味の共通する方々との得がたいつながりのために、自分の趣味に関係する諸々のことを、壊れながら書きつづるブログです。
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31年前の春
 高校を卒業し、合唱部員としての最後にして最大のイベント~定期演奏会も終えた私は、4月から関西の大学に行くことに決まっていた。親元を離れ、初めての一人暮らしである。

 合格が決まってから三週間余りで全ての段取りを決めねばならなかったことはうっすらと覚えているものの、正直、何をどのように動いて支度を整えたのか、その辺はさっぱり覚えていない。恐らくは、母が父と一緒にあれこれと気を回して手配してくれたおかげで、息子は呑気に夢見る日々を送っていられたのではないかと思うのだが、残念なことに母も父もとうに鬼籍に入っており、当時のことを尋ねることができない。ひょっとしたら、当時の日記に何かヒントがあるかも知れないが、ズボラを重ねていた私のことだから、ロクなことを記録していないに違いない。結局、細部は闇の中である。

 それでも、覚えていることは、ある。輝かしい門出のはずの春に、ふっと、秋の匂いが鼻の奥に香るような、妙な気持ちがせり上がってくるのである。彼女を地元に置いていく別れの寂しさでもなく、住み慣れた家族の元を去る切なさでもなく、ただただ、妙に落ち着かない気持ちになった。それが一体何なのか、その時にははっきりとわからなかったが…今思えばあれは、巣立ちの心細さだったのだろう。これからは、定まったレールの上を辿るのではなく、自分の両足で一人立って、自分で決めた道を歩いていかねばならない。カゴから一歩外に、自らの決断によって歩み出さねばならない。そのことが、まだまだ未熟な自分にも薄々わかっていたのではなかったか。
 




 あれから、31年が経った。

 私の娘は、明日北海道を発ち、遠い地で大学生として新生活を始める。

 このブログを始めたころは小学校にさえ入っていなかった娘が、かつての私のように、巣立ちの日を迎えるのだ。実に喜ばしい。ここまで来るには色々あったが、それらさえもきっと今後の彼女の糧になるのだと思う。彼女の気持ちの奥底はわからぬが、私は父親として、笑って送り出してやろうと思う。



 ふっと、秋の匂いが鼻の奥に香るような気がした。




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