Old Dancer's BLOG
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宇宙戦艦ヤマト2199 第二十三話「たった一人の戦争」
 (このレビューはほぼ周回遅れですが、放映直後のテンションを可能な限り再現した形でお届けいたします)


 うぐばはうわああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああ!!!
 

 いやー!たまんないっすね、もう!


 この展開をテレビで初めて見た旧作ファンの皆さまは、度肝を抜かれたのではないでしょうかっ!


 つーか、オレぁ抜かれましたね!こう来たか!って。


 旧作におけるガミラス本星戦とは、何もかもが違います。なのに、「全てがちゃんと旧作を踏まえている」ように思えるこの作りに、私ぁ劇場でも目頭がアツくなりっ放しだったもんです。


 今記事ではその辺を、出来る限り言語化していきたいと思います。


~~~


 今話において旧作のモチーフを踏まえているように思えるところは、いくつかありますが…大きく分けて、ふた通りの提示のされ方をしていると思います。

 一つ目は、「方向性はそのままで」「しかし細部は異なる描き方で」というものですね。一番端的な例としては、「おのれの目的のために、ガミラスの住民を見捨てようとする総統・デスラー」「そのデスラーに対して異を唱える副総統・ヒス」という辺りがそうでしょう。

 旧作では、追い詰められたデスラーが天井都市群を道ずれにヤマトを葬ろうとするのを、ヒス副総統が和睦を申し出て射殺される、という展開がありました。それが今作では、デスラーは最初から帝都バレラスを見捨てる気満々で、「予定通り」にバレラスから第二バレラスへ移り、「予定通り」に633工区をバレラスに落とそうとしています。その非道っぷりに、「それが指導者のすることかデスラアアアアアア!!」と叫ぶヒス副総統が、実に格好いい。旧作でも今一な役回りが多く、今作においても何だか無能に扱われている描写が多かったヒスでしたが、ここで一気に株を上げた感じですね。的確な避難命令を出したり、倒れている少女・ヒルデを助け起こしたり…憑かれたような表情で非道を尽くすデスラーと、好対象です。

 この、デスラーとヒスの扱いの違いに端的なのですが…今作での「ガミラス」は、旧作での一枚岩的なスタンス(本当はそうでは無いのでしょうが、少なくとも「一枚岩ではない」ことを明示されていませんでした)ではなく、「ガミラスも当然に人々が住み、平和を愛する者も大勢いる」ということを明示して描かれているんですね。だから、ガミラスとその全てが、地球にとっては憎しみの果てにある「倒すべき敵」でしかないのかと言えば、見ている我々も「否」という明示的な答えを出すことができます。

 そして、「一枚岩ではない」からこそ、デウスーラはああして「分離」するんですな。うん、よくできてるなぁ…。

 …話を元に戻しましょう。

 旧作を踏まえたもう一つの提示の仕方は、「一見旧作とは全く違うもののようで」「しかし旧作の方向をあえて正反対にすることで同等の何かを目指している」というものなんです。

 例えば、旧作でも今作でも、ヤマトはガミラス本星において波動砲を撃ちます。

 だけど、旧作では起死回生の策としてガミラスの地殻変動を誘発するため、「星に死をもたらす一撃」として撃たれる波動砲が、今作においてはヤマトともども葬り去られようとしているガミラスの人々を救うために撃たれるんですよ。これがもう、実に素晴らしい。艦を固定するために放たれるアンカーとか、射出角度修正の描写とかも素晴らしいんですが、やはり「ガミラスを守るため」というのがもう、筆舌に尽くし難い良モチーフです。

 だってこれ、例の旧作の有名なセリフ~「我々は戦うべきでは無かった」に対する、今作のアンサーなんですもん。

 Twitterでどなたかが指摘されていましたが、あれだけ波動砲による敵殲滅を指向していた南部君が、自分の手で初めて撃つことになった波動砲は「敵を守るため」のものでした。これも、上記のテーマに寄りそう副旋律として実に燃える話に仕上がっています。

 そう考えていくと…今エピソードで描かれているのは「地球対ガミラスの戦争」ではありません。もっと違う、何かです。で、サブタイトルが「たった一人の戦争」なわけです。ああ、いいですね、実にいい。


~~~


 その「たった一人」は、まず間違いなくデスラーでしょう。

 デウスーラの指揮官や親衛隊のギムレーのように、同調している者もいるんですが…それでも「たった一人」と言われているのが地味に気になりますね。え、気にならない?ここはそう言わずに気にして下さいよ、そうしないとこの後が続かないんで。お願いしますよ。(^^;;;

 そのように言われるからには、その「たった一人」と「一人じゃない者」との間には差があるはずなんですよ。そうでなければ、寓話として成立しません。

 ここは、色々考えた結果、恐らくは「自分のために行動する者」と「人のために行動する者」との違いなんじゃないのかな、と思っています。デスラーの「自分の望みのための行動」と対照するために描かれている人が、非常にたくさんいるからです。先のヒス副総統の行動もそうですし、ヤマトの撃った波動砲もそうですが、他にも色々と。

 古代による森救出作戦において、彼を守って飛んだ三機の機体、なんてのも胸アツでしたね。しかも、ガミラスのメルダ、地球の山本・加藤、コスモゼロに同乗したイスカンダルのユリーシャという「三世界の人間そろい踏み」という素晴らしさ。思い合えること、わかり合えること、そういうテーマがグイグイと胸に刺さり込んできます。

 変則的なところでは、セレステラの描き方も秀逸です。彼女はデスラーのことを思って動いているはずなのですが、その行為をデスラーは置き去りにして飛んでいるんですね。どこまでも「一人で」というその憑かれようが、イヤでも強調されるモチーフです。つまりデスラーには、彼女のその行動は、不要だと。「誰かのためを思っての行動」には与さないと。そういう読み方もできるわけです。

 雪とノランのやり取りも良かったですね。ノランの犠牲には涙を禁じ得ませんでしたが、それだけに留まっていないんですよ。雪もノランも、「誰かのため」に行動しています。雪の口からそのことが「自分にしかできないこと」という風にアツく語られているのは…旧作で起こっていた悲劇を踏まえての、今度はそうはさせないという言葉なんじゃないかと、邪推せずにいられません。

 そうそう、南部の行動も良かったなぁ。惚れた女の幸せを、恋敵に託す。いい男じゃないか、南部。「誰かのため」に、自分の思いを耐えようとする行動は、いつも胸を揺さぶります。



 デスラーの行動が、本当に「誰かのため」の行動ではないのか、という疑問が最後に残りますが。

 その「誰か」本人から「もうやめて…」と言われても聴く耳を持ってないからなぁ…。独善であってはいけないのでしょうね、きっと。

 デスラーの行動の真意というか、更なる深みについては、まだ語られることになるでしょう。このように、「モチーフを単話に押し込めず、前後するエピソードにもまたがって配置する」のは、今シリーズが今までにも行ってきた通りですね。この辺も引き続き素晴らしいところです。




 ラストシーン。いやもう、ステキすぎて言葉になりません。

 雪を見つけて叫びながら進んでいく古代と、それに気付いて反応する雪を、接触するまでずっと無声のまま描いていく演出は鳥肌モンでした。

 コツンとメットがぶつかって「夢じゃないよね…」「ああ…夢じゃない」という凝縮されたセリフも。

 180度違う姿勢でぶつかった二人が、手を伸ばして、取り合って、同じ方向に転身するという一連の動作に込められた、言外の妙も。

 そうして「一人」ではない二人が、寄り添って見る先に輝く青い星が!「希望」の象徴であり、蘇った故郷の写し身であり、彼らの進むべき「未来」をも表していそうなその美しさが!


 どんだけ素敵に描けば気が済むのですかあああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああっ!!


 いやー……感無量です。まだ先がありますが、とりあえずこの時点でさえ「この作品を送り出して下さってありがとうございます」と、スタッフの皆さまにお伝えしたい気持ちでいっぱいになります。

 残り三話。終わりが来てしまうのがとても寂しいですが、最後までしっかり見ていきたいと思います。
楽しんで頂けましたらWEB拍手をお願いします。
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テーマ:宇宙戦艦ヤマト2199 - ジャンル:アニメ・コミック

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