Old Dancer's BLOG
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宇宙戦艦ヤマト2199 第二十話「七色の陽のもとに」
 死せる者たちに、安らかなる眠りのあらんことを。


 …今放映分だけで二回見ました。劇場で見た分も合わせると、四回は見ています。なのに、全然飽きないし、見てる間のテンションが減ずることも無い。素晴らしいの一言です。


 七色星団戦。


 ああ、もうこの単語だけでグッと来るだけの積み上げが、旧作を見ていた自分の体験の中にはあるんですが、その体験を全く裏切らない出来栄えと言い、そこに二重三重の更なる積み上げをしてくる辺りと言い、ホント、どこまでやって下さるのだろうかと、感謝と感激に溢れながらの濃密な二十数分でした。


 …こういう回って、自分の感じたことをなかなか「言葉」にはしづらいのですけれど、今週も書ける範囲で、記事に起こしていくことにします。
 
~~~


 この回で描こうとしているのは何か、と考えてみます。


 私は、それが「戦争」なのだろう、と思っているのです。


 もちろん、ガミラスに侵攻されて余命一年という状態の地球から始まるこのシリーズ、一度たりとも「戦争」と無縁だったことなんてありゃしません。最初から戦闘シーンだしね。激しい戦い、理不尽な死、残された者らの悲しみ、争うことの無益さ、そう言ったものはこれまでも逐次描かれてきていますし、私もそれらを随時受け止めてきたつもりです。

 しかし、今話で描かれる「戦争」というものは…今までに描かれてきたものを更に上回って、自分の中に何かを打ち込んできている、そういう気がするのです。

 今シリーズにおいては、ドメル将軍の配下にある幕僚団をはじめ、多くのガミラス側の兵士たちが実に「人間くさく」描かれています。また、こちらはやや取ってつけた感が否めませんが、ヤマトサイドについても前話から今話にかけて「死にゆく者らの描写」がなされています。

 「戦争」ってのは、「人」が死ぬもの、なんですよね…。

 無論、これはフィクションであり、描かれている死は「作られたキャラクター」の「作劇上の死亡」に過ぎません。ですが、それでもなお、今話上では「人の死」というものをあえて、なるべく多くの時間を割いて描こうとしているように思われるのです。出来るなら、作りものとしてでは無い、重みのあるものとして。

 今シリーズにおける七色星団戦は、「七色星団海戦」として、洋上の艦同士の戦闘として描く方針で作られたそうです。何故でしょうか。私には、そうすることで描写から我々が受け取る「リアリティ」の度合いを可能な限り高め、よりリアルな「戦争」というものを伝えようとしたのではないかと、そう感じるのです。星間物質の雲海に、まるで我々にも実態が見えているかのような重量感とともに沈んでいく第一空母バルグレイや、重爆撃機ガルント。彼らが沈んでいく様には、「ヤマトが敵を倒したことの壮快感」ではなく、「ああ…沈んでしまう…」という、何とも言えない無常感が胸を満たすのです。

 旧作のデザインを踏襲しつつ、細部がリファインされたドメル艦隊は、メチャメチャかっこいいです。発艦していく爆撃機の描写も、素晴らしいCGとともに再現して下さった瞬間物質転送装置も、ディテイルが細かく設定されているドリルミサイル改め特殊削岩弾も、旧作で燃えに燃えた者としては、諸手を挙げて絶賛したい出来栄えでした。しかし、何より私が感じ入ったのは、それらのリキの入れようが「かっこいい戦闘シーンを描こう」としてのものに留まらずに、旧作から通じてヤマトの主要なテーマである、「どうして我々は戦わなければならなかったのか」という部分に肉薄しているように思えたところなんです。


~~~


 劇場から帰っての第一印象の記事でも、また先週のレビューでも触れたことですが…同じ将棋を指し合うドメルと沖田、その攻防の一手一手がまたどうしようもなくアツいです。

 ともに、事前の準備とお互いの腹の読み合い、そして予期せぬ事態を前にした時の臨機応変な判断を逐次行っていて、それが変化する状況と合わせて絶妙な間合いで展開されていくんですよ。一回目に見た時には「何となく記憶に残った」という程度だった、「イオン乱流の位置を特定しておけ」という沖田艦長の指示ね、あれもう、事情がわかった上で見返すとあれだけで手に汗握れるんですよ!爆撃機の猛攻を切り抜けていけば、必ず艦体でトドメを差しにくるに違いない、その時には…って読みなんですよ!それを受けての「…来たか」なんだよね!この部分だけでも、毎度滝漏れ確定な勢いです!

 一方のドメルも、事前に積み上げた策略でヤマトを追い込んでいくわけですが、これらがまた将棋の妙手に例えられそうな詰め具合で、もうどうにもならんくらい燃えました!第十五話でもそうでしたが、ドメルの戦闘スタイルは「詰将棋」の如く先の展開を読み切ってきっちり追い込むような、そういう戦法を得意としているんだと思います。対するヤマトは、耐えに耐え抜いた上に一発逆転もしくは針の目を突くような部分から勝利を導く「忍耐と一点突破」型が多く、その意味ではお互いに弱い部分のある組み合わせなんですよね。ドメルの読みの方が勝れば、第十五話のようにヤマトが負けるだろうし(撤退命令さえなかったらそうなっていたでしょう)、しかしそのドメルの追い込みを凌ぎ切ることができれば、ヤマトにも活路が見えるという。

バーガー「こんな結末、認められるかよぉ!」


 バーガーの言葉に象徴されるように、予測し得なかった特殊削岩弾の反転・炸裂から、一気に状況が変わった一対一の撃ち合い。ここで一瞬、互角になったかと思いきや…沖田の策略が一歩上を行っていた、という展開には、もう拳を握りしめるしかないでしょう!「このドメル、最後の最後に詰めを誤った…」と悔しげに噛みしめるドメルの言葉の重みと、そこまでに描かれた互いの砲撃の一撃一撃の重たさとが、ドメル登場からここに至るまでの道のりを重さを振り返させられる心地で、どうにもこうにも…。

ドメル「やっとお会いできましたな」
沖田「それは、私も同じ思いです」


 …ああ…旧作でもそうだったけど、今作では更に「互いの読み合いを通じて相手のことが理解できている」ような描かれ方なものだから、この対峙のシーンには涙しか出ないわけですよ。こんなにも相手を理解できているのに、互いに引くことはできないのか、という…。

ドメル「…それはできない」


 この言葉を受けての、沖田艦長の表情の細やかな変化よ…見返してくれ!ホント、よく見て欲しいんだよ!一瞬なんだけど、すごく色んな思いがぎゅっと入ってるんだよ!

ドメル「ここでヤマトを見逃せば、
    ともに戦った部下たちの死は、
    無駄死にだったことになる」


 この言葉の後ろで、ハイデルンが俯くような仕草をしているところも極上です。もうね、ホント細かくて、どうしていいやらですよ!

 これらの、双方の示す「感情」の所在が、どうしてもこの問いに回帰せざるを得なくなるんですよ…。

 …何故、我々は、戦わなければならなかったのか?


 ……答えなんてネェよ!でも、でもさあ!でもでも!

ドメル「君たちテロンと、我がガミラスに、
    栄光と祝福あれ!」
沖田「敵は自爆するつもりだ!
   艦底部の乗組員はただちに退避!」



 (~♪少しずつ色を変える~)


 あっ………………………………。


 劇場版・Blu-ray版には無い、EDテーマの挿入が!!


 どぐはああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああ!!

 …何と言う…何と言うグッジョブなサプライズを…永久保存版だな、これは。

 劇場版・Blu-ray版の、感情を爆発させない、淡々と無常感を紡ぐBGMの演出も好きですが…こういう「ダイレクトに感情に訴えかける演出」もね、やっぱしいいですねぇ…。

沖田「両舷前進強速。現宙域を離れる。」


 沖田艦長の表情は、どれも一々いいんですが、このラストの表情も白眉ですね。言葉では多くを語らないんだけど…それでも、ヤマトは前に進まねばならないのだから。






 さて。


 ここまで、森雪の拉致(ユリーシャ誘拐作戦)には一切触れないまま来たわけですが。


 てんこ盛りですねぇ、今話。しかもここに来て「ユリーシャ、再起動」とか。劇場でもたまげましたよ、ホント。


 小さいパーツでは、その前段となる星名とユリーシャon百合亜の対話が堪らん感じです。星名の「戻って…」という言葉は、直接は危険な艦橋部から中へ戻ってほしいという言葉なんですが、最後の呟くような一言は「元の百合亜に戻ってほしい」という願いが透けて見えるような描き方ですよね。

 愛する者が傍から失われることの辛さ、という点では、今話後半で何度も叫ばれる古代の叫びと共通するものが多いです。

 理解し合いながらも戦わなければならなかった、というドメル・沖田の対話と、「ガミラスめ…」と憎しみを隠せない様子の古代の思い。この、現時点では相反するように見える両モチーフを、終盤に向けてどのように描いて下さいますか…。また、旧作には無かった「ユリーシャ」の存在を、最終的にどのように位置付け、そこから何を描いていこうというのかにも、引き続き注目です。
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