Old Dancer's BLOG
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宇宙戦艦ヤマト2199 第六話「冥王の落日」
 冥王星前線基地、堕つ。

 地球サイドの視点で見るなら、「ピンチから突破口を開いて一気に形勢を覆していく、痛快な逆転劇」というところなのですが…そういう一方的なカタルシスだけに終わらせていないところが渋くて好きです。シュルツのね、「馬鹿なテロン人め…我らのように生き長らえる道もあったものを…」てセリフとか、デスラー総統の「ああ、二等ガミラスの旅団にテロンの討伐を任せたのだったな」とか、ガミラス側のちょっとしたセリフなんかで、深みを与えてくれる部分があるんですね。

 私は、ヤマトは勧善懲悪ものではない、と思っています。登場人物が抱える葛藤も矛盾も、実は色々とあるんだわ。もちろんそれは「エヴァ以降」と呼ばれる近年の作品群に内包されているものとは描かれ方も内容も質も全然違うんだけど、でもやっぱり納得できない問題も飲み込めない難しさもたくさんあって、でもその中で「やらねばならないこと」に対して進むしかない、いや、進まなくちゃってのがヤマトなんだよ。それは地球側の人たちだけじゃなくてね、今回で言えばシュルツたちもね、そういう存在の一部として描かれているんですよ。シュルツの娘であるヒルデの描写は、単なる死亡フラグとかそういうもんじゃなくて、シュルツが抱えるバックボーンの一つであり、彼が単なる悪なのでは無いという提示でもあり、彼らの敗走に際して「単純な痛快感以外のもの」を添える、重要なモチーフなんですよね。

 そういう、さ。頭の片隅に、ちょっとだけ「引っかかり」をあえて置いて置きつつさ。刻々と進んでいく双方の状況、一手間違えばくるっと反転しかねないような息詰まる攻防に手に汗握りながら、ヤマトの逆転劇に魂を震わせるんだよ。それが私はたまんないんです。勝ちは勝ちだし、地球にもう遊星爆弾が落ちることは無い、という展開にもすごく感情移入するんだけど、でも、ちょっとだけ、あのヤレトラーの最期に感じるものが残ったりするんだよ。
 

 ガミラスの事ばっか語ってますけど、ヤマト側でも渋いとこがいくつか。ヤマト乗組員にも、戦死者が出始めていますよね。はっきりそれとわかるところが、少なくとも2か所。海に沈んでいるヤマトの中で水に飲まれる乗組員がいたのと、加藤とペアで飛んでいた杉原の機体が撃ち落とされるところ。ともに、それ以上の描写は本編中には無いんですが、彼らにも仲の良い同僚がいたりするでしょうし、悲しみと無縁、というわけにはいかないはずです。でも、ヤマトは進まなきゃいけないんだよね。そういうことに思いを馳せることができるのも、きちんとあれこれ描写されている作品ならではでしょう。

 こんなんでホントにイスカンダルまで行けるんだろうか…とつぶやく藪に、言葉をかける山崎のおやっさんもいいですね。彼は「オレは、自分の船を二度と沈めない」と言うんですが、この言葉で言われている「沈んだ自分の船」のことは、覚えておくといいですよ。また、ヤマトが反攻に転ずる時に、山崎は「機関回せェ!」と叫びながら藪の背中をポンと叩いてやってるんですよね。いいよなぁ、こういう細やかさ。


 ともあれ。


 展開的にはようやく、これで太陽系を離脱するところまで進んだわけです。乗組員たちの心が試されるのは、むしろここからが本番。先は長いですからね。彼らの紡ぐドラマを、引き続き見守っていきたいと思います。
楽しんで頂けましたらWEB拍手をお願いします。
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テーマ:宇宙戦艦ヤマト2199 - ジャンル:アニメ・コミック

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