Old Dancer's BLOG
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仮面ライダーOOO 第9話「ずぶぬれと過去と灼熱コンボ」
 新キャラ登場~鴻上グループの一端が垣間見える方向のベクトルと、これまでも少しずつ露出していた映司の過去に少し入り込んでいくベクトル、その二つを合わせ持ったエピソードですね。

 オーズは、自分的には何となくフォーカスしにくいところのある、なかなか尻尾を掴ませないシリーズという感じがあります。毎度毎度、レビューが書けないと言って愚痴るのは、別にこのシリーズに限ったことではないですが(苦笑)、何度か繰り返して見てみても、「ここで斬り込んでいこう」という部分がなかなか見出しづらくて…京アニ制作のアニメばっかりにレビュー書いてきたから、京アニ以外のが書けないカラダになっている、というだけなのか(爆)。そう言えば前作のWも、無理に書こうと頑張るあまりに素直な視聴の楽しみを阻害してはいかん、と思ってすっぱりやめたのだったなぁ…。

 視聴自体は楽しく続いていますが、レビューを続けるとなるとどうなのか。ここ数週は、そういう迷いの中で、ギリギリの滑り込みをしています。でも、ギリギリになるとそれなりに書こうと思うところが出てくるから面白い。面白いんですが、辛いですね…しょうがないんだけど。

 今週は…オーズのレビューとしては確か初めてでしょう、サブタイトルを改めて眺めていたら、ちょっとキたものがあったので、その辺について。
 

~~~


 映司の過去。


 あの女の子を守れなかったのだろうということは、これまでのプチ回想映像からだけでも、十分に伝わってきていました。それが、改めて映司の口から、比奈と視聴者とに語られるのが今回の話。

 その見せ方が、ちょっとトリッキーでしたよね。二回目の爆発現場で、ちょっと語り始めたなと思ったら、いったん唐突に打ち切りになっちゃって。ヤミーが出た後、戦いへ赴く映司のシーンとかぶって、比奈が「つい先ほどのこと」を反芻するように思い返す形で、ようやく視聴者に核心が伝わります。

 そういう構成らしいと気付いた時には、どういう意図かわからずに混乱しかけたんですが…映司が変身する辺りで納得。あの「大事な小さい友人を守れなかった」時の叫び声が、そのままダイレクトで「映司が戦いに身を投ずる理由」になっているんですよね。そのことを映像でも真に迫って描写するために、あえてその二つのシーンを擬似シンクロさせたような配置にしているわけです。だから、映司がヤミーに飛び掛っていく時の叫びは、すんごく燃えます、悶えます。

 「そんなことがあったのに…」

 が、

 「そんなことがあったから?」

 に変わる、比奈の認識の遷移がまた良いですね。これは、上記の映像に絡めて、ダメ押しとして言葉でもそのことに触れているのですが…そう気付く比奈のことを、彼女が気付かぬ間に後ろからアンクが見ているところが実にいい。

 比奈自身は、直接ヤミーと戦っているわけではないです。でも、何かとは戦っているんですよね、彼女も。それを言葉にしてみると、例えば「兄に依存するしか無かった以前の弱い自分」とか。或いは、「嫌だと思って避けることしかしなかった、怪力の自分」とか。何も暴力に繋がること、人を害することが戦いではないのです。誰しも自分の中の何かと戦って勝利を勝ちとることで、歩みを進めているのですよね。映司にしたって、「ヤミーとの戦いに身を投ずる理由」の裏には、「何も出来なかったかつての自分、見ていることしか出来なかった弱い自分」との戦いが潜んでいることは明白ですもんね。あんな、爆発現場での怯えるような不安げな映司は、そのことを引き出すための描写でしょうから。

 そんな、映司の「自分との戦い」を見て、比奈が何かを思い。その比奈を見て、アンクは一体何を思うのか、どう変わっていくのか、なんて辺りが、なかなかですよ。少なくともアンクは、これまで「自分との戦い」らしき側面は全く見せていません。と言いますか、彼がメダルを集める本当の動機すら、よくわかっていませんよね。グリードなのだから欲しがって当然?いやー、真に受けていいんだろうか、それ。仮にそれが本当だとしても、シリーズが終わるまでそのまま、なんて保証はないですし、むしろそこが変化していく様を描く可能性の方が大きいと思うんですよね。だから、このシーンで「映司の戦う理由に気付く比奈を、後ろから見ているアンク」があえて描かれているのだと思いますから。

 そう言えばアンク、コンボで疲弊し切る映司に対して、それ見たことかと、無茶をするならメダルを預けてはおけないと、全部取り上げてしまいますよね。これ、ちょっと引っかかりました。映司を使い捨てにするつもりなら、別に無茶をさせたっていいんですよ。だけど、無茶はさせられない、という理由で奪っています。別行動が生じる以上は、彼一人でも変身できたほうがいい、そう判断したのは他ならぬアンクなのに。

 映司を使い捨てには出来ない。だから、取り上げたわけです。何で使い捨てに出来ないのか?考えられる理由は二つあります。一つは、「こういう役に立つバカは、そうそう見つからないから」。まあ、確かにありそうです。如何にもアンクが言いそう。でも、もう一つは…恐らく決してアンクが口にしないであろう、もう一つの可能性は…。


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 爆破魔としてはちょっと不思議な、必ず水を仕込んでいる犯人。


 水棲のヤミーとの親和性や、少し風変わりor異常性のある犯人像に繋がるものとして、このモチーフを仕込んだのだと、最初は思いました。ですが、どうやらそれだけではないようですね。これによって、「映司をずぶぬれにした光景を描くこと」が、目的としてあったのだと思います。

 こんな映司のセリフがあったことを覚えておいででしょうか?

泣いてる…泣いてるんだ!


 第2話ですね。この時は、比奈の携帯の呼び出し音を聞いてのセリフでしたが…泣くことってね、音だけじゃないでしょ?涙、ですよ。水分、ですよ。例えば、雨でずぶ濡れになるキャストを描いて、心の中の涙を暗示させる、なんてのは、時折使われる手法ですよね。他の平成ライダーでも、カブトの第4話で、土砂降りの雨の中の加賀美を描いていたことを思い出します。

 今話の映司も、それじゃないでしょうか?ずぶぬれになった映司は、過去の「守れなかった友人」のことを思い出して、震えてるんです。泣いてるんですよね、彼の心は。

 そこで、今回のサブタイ。

 「ずぶぬれと過去」

 ちゃんとうたわれてるじゃないですか!

 実際、オーズのサブタイトルは読み解くのに断念した回ばかりでして…3枚のメダルになぞらえて、エピソード中のモチーフを3つ並べてあるところまではガチなんですが、その関連性となると「お手上げ」なことばかりでした。だから、そこに特化して見ていくことは諦めていたのですが、今回ばかりは美しく決まってますね!

 そのサブタイの3つ目のキーとして据えられているのが、「灼熱コンボ」。

 あの、川をいったん干上がらせるほどの威力を持った、灼熱のコンボです。

 涙に濡れた映司の過去、その悲しみに立ち向かうためにこそ彼がオーズに変身していること、涙をなくす(=水を干上がらせる)ためにこそリスクの高いコンボにも身を投じていることを、今回のサブタイトルはビシッと表しているように思えるのです。


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 ネタ化することで、妙に愛嬌があるように見えてきてしまう「アンクちゃん」。また、組織の中がどこもかしこも濃ゆい人間ばっかで、むしろ一般的にはまともな方なんだろうに逆に浮いて見えてしまう後藤くん。そんな辺りもなかなか楽しめました。つーか、件の爆破魔、鴻上グループ内の人間なんじゃないの?泳がすなよ、危ないなぁ…。

 そう言えばアバンでは、鳥属性のアンクに鳥を食わせる比奈がなかなか面白かったですが、よく考えたら彼女の名前も「ヒナ」。成鳥になる前の鳥のヒナとしての名前が、最初から与えられているんですね。鳥の兄妹、ってことなんだなぁ。

 とまあ、小ネタでも色々と見所が尽きないわけですが、本筋の爆破魔のエピソードはどこに帰着するのか。あと数時間後、楽しみですね。では、今回はこの辺で。
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テーマ:仮面ライダーオーズ - ジャンル:テレビ・ラジオ

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