Old Dancer's BLOG
ここはてりぃが、趣味の共通する方々との得がたいつながりのために、自分の趣味に関係する諸々のことを、壊れながら書きつづるブログです。
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けいおん!! #16 先輩!
 …む。

 またキタな?「練習しない」回が。いや、練習してない回はそこそこあるけど、「本当に練習してナイってことを、テッテ的に突きつけてくる」回が。

 個人的にはあまり、その手の回で好印象だったことはないんだが…まーでもだいぶ慣れちゃったよなぁ…。その方向で何とかこなすしかないか……な……。


 ………………アレ?


 ……アレ?


 練習、確かに全然してないけど…彼女らがしてない「練習」って……ぁああ?!
 



 何か!何かつながった!自分の中で、今までのも含めて、超つながった!「けいおん」見てて、多分はじめてだ!



 もし…もしこれ、ずっと意図してやってるんだとしたら…オレぁ今までとんでもない思い違いをしていたってことに!!



 ああ、すいませんスイマセン、ちょっと、落ち着かんと書けんわこれ…えっと…どっから書けばいいんだ、こんなの……。


~~~


 一回目の視聴が「ここ数日の疲れから来た睡魔と闘いながら」だった私ですが、そんな「並程度」の第一印象が全部吹き飛ぶぐらい、自分にとっては重要な回になっちゃいました。万人にとってそうではないのだろうけれど、自分にとっては「この回」で気付けたことがあまりにも大きすぎて。

 かなり強引だったり、印象に基づく推論だったりするので、「ふぅん、そんなことを考えるヤツもいるんだ」程度で読んで下さいね。よろしく!



【練習・練習・また練習】
 Aパート序盤の梓と紬のやり取りで、彼女らはこんな会話を交わします。

むぎ「私も小さい時からずっとピアノ習ってたけど、
   やっぱり毎日練習したもの。
   続けないと指が動かなくなるからって」

あず「あぁ、そこはギターもピアノも同じですね」


 何気なく見ていると、さくっと聞き流してしまうこのセリフ。でも、これっておかしいでしょ?おかしくない?だって、こんなにも「練習してないコト」を突きつけている回で言われるセリフじゃないんですよ。

 続けないと指が動かなくなるのは、どの楽器も一緒。そして、彼女らは全然練習していない。この二つの条件から導きだされるのは、「どんどん下手になっていく」って結果しか有り得ませんもん。


 …調整の鬼・京アニらしくないんですよ、これ。「練習してない桜高軽音部」を描写する回なのだとしたら、「指が動かなくなる云々」は、削られて然るべきモチーフです。紬と梓にこんなセリフを言わせたら、「これから下手になっていくことの伏線」になってしまいます。


 ミスなのかも知れません。でも、ミスじゃないとしたら。もしこれが全部、「調整の結果」なのだとしたら。


 「ライブをやらせると上手い桜高軽音部」と「普段は練習してない桜高軽音部」とを矛盾なく両立させるような、そういう調整がこれまでも取られてきたのだとしたら。


 このように逆に発想していくと、一つの事実に突き当たります。


 彼女らがしていない「練習」って、実は「みんなで合わせること」だけなんですよ。


 確かに、部室に集まったあの時間には、みんなダラダラ、お茶会とダベリぐらいしかしていません。今回も結局一回も練習してませんし、普段もきっと似たようなものでしょう。でも、部室に集まった時でないとできない練習って、「合わせ」なんですよね。指動かしになるのは楽器の練習、個人の練習であって、それは部室でなくてもできる練習なんですよ。

 部室以外で、どこで?

 例えば、家で。

 そう言えば!一期での描写が圧倒的に多いけど、唯って自分の部屋でヒマさえあればギターを弾いてたような印象が強いですよね?今回憂が言っていたように「ハマると一直線」な唯ですし、それで時々「えぇ?」と仲間が驚くような難しいリフを弾いてみせたりした、そんな描写が確かにありました。あれ、「練習もしてないのにいつの間にかスゴく上手くなってた」って描写ではなくて、「家でおサルのようにギターを弾き続けて、みんなが見てない間にスゴく上手くなってた」って描写なんです。練習、してるんですよ、みんなが見てないとこで。

 他の仲間については「家で練習している」という描写は必ずしも多くないんですが、皆無ってわけでもなくて…二期の第3話「ドラマー!」では、律がその辺にあるものを楽しげにパカパカ叩くシーンがありましたよね。また、これは部室で、ですが、一期の学祭直前には澪が一人きりの時に歌を歌う練習をしていたり、二期の第1話アバンでは早く来すぎた唯が一人きりの部室でギターを掻き鳴らしてる、なんてのもありました。

 個人の練習は、それぞれがちゃんと続けてるってことなんじゃないですか?それは一人きりの時に。だったら、指は動きます、個々の楽器の演奏については一定以上の水準が保てます。


 じゃあ、なんでその「個人練習の描写」があまり多くないのか。また、個人の練習と合わせの練習は別問題なんじゃないか、合わせをしなくてもいいってことにはならないんじゃないか。そんな疑問が次に来るところですが…これらも、私は何か、ストンと胸に落ちてしまいました。


 このシリーズ、「唯たち5人が培ってきた得難い仲間関係の描写」が第一に目されているんですよ。だったら「個人練習の描写」は少なくて当たり前です。もう一方の、合わせ練習が少ないことの理由は…「この得難い関係を持つ5人だからこそ、合わせ練習が少なくてもちゃんと合う」という描写なのだとしたらどうでしょう?矛盾するどころか、この描写はむしろ合目的なものだって方向に、評価が180度変わっちゃうんです。

 もちろん、「仲良しだから、合わせ練習が少なくてもちゃんと合う」というのは、ある種のファンタジー・フィクションではあります。現実にそんなことがあるかと言えば、まーないでしょうね。だけど、「個人練習してないけど楽器弾けるよ!」というムチャクチャさに比べたら、ワタシ的にはもう全然許容範囲、作品としては大アリです。


唯先輩はまるで音楽用語知らないし…律先輩のドラムも走り気味なのに…四人揃って演奏すると、どうしてこんなにいい曲になるんだろう?…どうして…。


 当時私が「練習してねぇ!」ってブー垂れまくっていた、一期第9話「新入部員!」での梓のモノローグです。この時澪は、「このメンバーと演るのがお互い楽しくて、だからいい演奏になるんだと思う」という気持ちを梓に伝えてるんですね。何だよ、当時で既にちゃんと回答が提示されてるようなもんじゃねぇか!合わせの時間が少ないことを、彼女らは「お互いの楽しい時間を培うこと」で補完してるんだよ、彼女らの得難い関係、それこそが彼女らの音楽の原動力だってことを明言してるんだよ!


 今回も、先の紬と梓のやり取りに続いて、梓のこんなモノローグが入ります。

あれ?そう言えば、ムギ先輩って、どうして軽音部に入ったんだっけ?イメージ的にはクラシックとか似合いそうなのに…。


 一期をご覧になった方ならご存知ですよね?紬は最初は合唱部に入ろうとしていたけれど、出会った律と澪の様子があまりにも楽しそうで、「こういう面白い人達と一緒に部活をやってみたい」という思いで軽音部に入ったのです。やはり、紬も「得難い関係」を求めて軽音部に入っているわけで、それが彼女らの演奏へと還元されているのは、流れとして至極真っ当です。


 結局、HTTの演奏が魅力に溢れているのは、彼女らの関係の強さや深さに由来しているってことに他ならないんじゃないでしょうか?だからこそ、ダラダラだったりトホホだったり、そういう彼女らの関係に焦点の当てられた話が多くを占めており、だからこそそれらを受けて、二期第12話「夏フェス!」ラストの唯のこのセリフが、重みを持って響くんです。

でも、私たちの演奏の方がすごいよね。


 そのすごさは、私たちのこの高校生活の楽しさそのものだから。こんなにも貴重な、こんなにも得難い関係を築いてきた私たちの演奏だから。



 今回の部室のシーンでは、何度も黒板が映ります。そこに描いてあるのは、「マラソン大会」についてのことで…先週終わった話なのに、何故こんなに何度も出てくるんだろうと思っていたんです。でも、あれが「ダラダラとでもいい、それでも前に進むのが大事」って話だと考えると、今回の話はそことバッチリ重なるんですよね。合わせの練習は全然しないダラダラ部活だけど、それでも集まるのが大事、って考えると、ほら、イイ感じでしょ?


 ああ…もう何か、今回のレビューはこれで終わっても悔いないなぁ…え?今話についてあまり語れていない?もっとやれ?…あぅー、そうですなぁ、もうちょっと頑張りますか…。



【先輩!先輩!先輩!】
 あずにゃんの回なのにサブタイが先輩とはこれ如何に。てっきりあずにゃんが「先輩を慕っていることの描写」がメインなのかと思っていたらさにあらず…。

 梓がそれぞれの「先輩」を見て、最後に何を思ったか、ってのが、恐らくはサブタイトルの意味付けになるのだと思います。あの、ラスト近くの部室シーンで、ティーカップの底のシールを見た時にふっと笑顔になった、あの梓の心境ですね。答えは…もうちょっと後で。

 その前に。

 「ぶ」について語ってみましょうか。


~~~


 ラスト近くで友人が拾ってくれた、あの「ぶ」のレタリングは、二期第5話「お留守番!」で梓がもらった、先輩たちからの修学旅行みやげです。三年生が「け」「い」「お」「ん」をそれぞれ持っていて、梓が「ぶ」。全部揃って「けいおんぶ」。

 これは、梓も入ってこそのHTT、梓も当然に私たちの仲間だよって意味だと思うんですが、実は別な見方もできちゃうんです。「ぶ」が抜けても、「けいおん」にはなれるんですよね。ひょっとしたら、あっても無くてもOKかもしれない、微妙な位置づけの文字。それが「ぶ」です。ある意味、非常に残酷な意味だったりします。無論、そんなことを登場人物の誰も考えてはいないでしょうが、象徴としては結構辛い何かを強いるもの、ですね。

 数ヵ月後には卒業してしまう三年生四人。その四人とは同じ時を過ごせなくなる運命の梓。どんなに忘れたくとも忘れることの出来ない、絶対的な境界線。「ぶ」はそのことを僕らに思い出させるんです。そして、それがあるから、ってことでは必ずしもないのでしょうが、やはり梓の立ち位置は揺らぎがちなんですよね。もちろん、三年生である唯だって、進路のことでは未だにフラフラしてますし、揺らぎと無縁ってことではないんですが…梓が抱えてる揺らぎとは、本質的に何かが違う気がします。

 梓の揺らぎとは、「自分とは何だろう」「自分は軽音部にとって一体何なんだろう」というところなんです。あっても無くても構わない文字かも知れない「ぶ」。一体自分は何だろう?カムバック私、あれ、自分って何だろう。

 三年生は、もうそのレベルでは揺らいでいません。以前のエピソードで見ても、例えばあの二期第3話「ドラマー!」においては、一見「律という人間は何だろう」というテーマが貫いているようにも思えますが…あの回の律の脳天気さは、律本人がその点について別に揺らいでいるわけではない、ということを示しています。律は律、ブー垂れててもドラマーを本気でやめたかったわけじゃないんですね。

 その時のエピソードを引用しての、今回の紬のギター弾きも、紬自身のパーソナリティは全く揺らぎを見せていません。自分のキーボードとしての役割に不満もないし、そもそも「ギターを弾いてみよう」とさえ思っていなかったようですし。また彼女、他のみんなが冬服に着替えているのに、一人だけ夏服で、でもすごく堂々としています。私は私として自然にそこにいて、揺らぎのない存在。そんな含みを感じますね。

 今回はその後も、澪に律に唯へと、順番に一人ずつ梓と関わっていくことで「個性」が描かれていきましたが、そのどれもが確立していて揺らぎのないものでした。自分の行動を振り返って、はっと我に返り、いかんいかん、カムバック私!とかやってるのは、梓だけなんですよね。もう四人は、そういう段階は越えてきている、と。


 「先輩」、なんですよね。


 「人生の」なんて付けると大仰に過ぎますが、でもそういうことだと思います。一年くらいの経験の差でも、この年齢ならこのくらいの違いは出ますから。梓は今回、先輩たちと個々に触れ合うことで、「梓は今の梓そのままでいいんだよ」ってことを教わったんじゃないでしょうか。

「今日、先生来れないんだって」


 さわちゃんが最初から最後まで一度も来なかった今回。でも、先生からじゃなくても、先輩から教わったことはあって、それは梓にとって小さくなかったように思えますね。



 うっかり落としてしまったらしい、「ぶ」のレタリング。先輩たちからもらったおみやげであると同時に、軽音部の中で梓自身を表す、大事な大事なアイテム。それが自分のところに帰ってきたのは、知らず裏に貼られていた、唯のシールのおかげでした。「唯の個性」が「梓の個性」を裏打ちしてくれたような、或いは認めてくれたような、そんな含みがあるんじゃないでしょうか。

 だから、このシーンのあとに、色々な生徒たちの様々な様子が流れます。それぞれの生徒の、それぞれの個性。そのどれもが、人それぞれに輝いているし、そのままで自然に肯定されている。「みんな違ってみんないい」という、金子みすずさんの詩の一節が頭に浮かぶところですよね。

 その後の部室でティーカップの底に貼られた、「ぶ」の裏のと同じシールを見て、梓はふっと笑顔になるんです。「先輩らしいや」と。そして、「私は私でいいんだ」と。満を持して投げかけられる、揺らぎのない自然な「はがしていいですか?」が嬉しいですね。


 そういうわけだから、「ウェイトレスならネコ耳」と自然に言ってしまっても、全然恥ずかしくないんだよ、あずにゃん。それも今のキミなのだから(笑)。



~~~



 これでレビュー本体は終わりなんですが、今日はもう少しだけ。流れに入れられなかったんですが、これはどうしても書いておきたいので。



 「ぶ」=梓という置換えを改めてしてみて、今回初めて気付いたことがあります。二期の最初の方のエピソードで何度も出てきていた、あの「ブタ」関連のモチーフ。あれも、実は梓の象徴としての意味が、微妙に持たされてないでしょうかね?


 ブタの鳴き声は「ブー」。「ぶ」の文字と重なる梓。同じ音。


 着ぐるみに追加されたブタさん。残りの4つはブレーメンの音楽隊を意識している~ロバ・イヌ・ネコ・ニワトリ~なのに、ブタだけはそれと関連がない。「ぶ」と同じく、無くても構わない(かもしれない)存在。


 ブタ鼻がキュートなトンちゃん。軽音部の後輩。梓も四人の後輩。


 ……このように、何かと符合する点が多いと思うんですよね。実はあの「ブタ」は、二期の中で大きなウェイトを占める「梓の問題」を暗示するための裏モチーフだったんじゃないのかしら?だとしたら、最初の方で頻出していたこの「ブタ」のモチーフが、その後に「一人になっちゃう梓」という表のテーマが具体化していくに従ってフェイドアウトしていったことにも、何だか合点が行く気がするんです。


 ただの邪推、かも知れませんが、そういう見方もあるってことで、ご参考までに。この辺、明らかになるような明確な描写はあるのかなぁ。でも、もう残り話数は多分8話ぐらいってところまで来ちゃってるんですよね。この後の展開がどう流れていくか、楽しみでもあり、寂しくもあり…。

 いずれにせよ。私も今回の梓と同じく、もう揺らぎません。まっすぐに、突き進むのみです。
楽しんで頂けましたらWEB拍手をお願いします。
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テーマ:けいおん! - ジャンル:アニメ・コミック

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