Old Dancer's BLOG
ここはてりぃが、趣味の共通する方々との得がたいつながりのために、自分の趣味に関係する諸々のことを、壊れながら書きつづるブログです。
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けいおん!! #13 残暑見舞い!
 



 ……………泣いた。



 声が漏れ出たわけじゃないし、涙が滝のように流れたわけでもないけど…何回見てもじわっと来ますわ、これ…。



 あーもう、なんつーことするかなぁ!!おかげさまで、全然筆が進まねーよ!!誰か!!誰か「レビュー見舞い」として、私の代わりに書いてはくれまいk
 



 いやー。



 やべーっすね、これは。



 シリーズ終盤に向けて、もう泣かす気満々なんだね、この人たちは!!



 一貫しているものを、そこかしこに感じるんですよ。例えば、今回は「#5「お留守番!」以来の梓サイドの話でして、二年生組が中心で進むわけですが…シリーズ全体から見ればサブキャラクターであるはずの憂・純ペアについて、キーになる描写は必ずしているんですよね。憂については、お姉ちゃんの事になるとすんごく「一喜一憂」する様を、あずにゃんが唯のことを褒めたりけなしたりする時に描いています。純は純で基本的にマイペースなんですが、梓が本当にしてほしいことを、必要なときにさらっと言ってのけるんですね。「軽音部に入ってもいい」って。この二人は、軽音部の先輩たちが卒業した後に、梓のところに生まれる「スキマ」を埋め得る、そういう二人なんですよ。だから、その埋め草になるだろう部分の描写を、ちょこちょことでも入れていってるんですね。



 そうやって編まれた今回の話。「残暑見舞い」、だそうです。



 一体、誰から誰に宛てられたお見舞いなのやら。そもそも、その「残暑」って、一体何のことなのやら。なぁ?



 今回は、そのサブタイに繋がるだろう部分について、頑張って書いてみます。



【夢か現(うつつ)か】
 四回。四回ありました。


 梓の見る夢のシーンです。


 四人いる先輩をひとりずつフィーチャーしていき、最後の律の回では全員登場!という具合になってて。基本的にはどれもギャグシーンです。あり得んだろ、という夢ならではの設定てんこ盛りですね。ギター弾きながらスイカやソバを食う唯はあり得んし、一人で自発的にホラー映画を見る澪もあり得ん。町内会の福引のためだけにフィンランドから早め帰国する紬は超あり得るけど(笑)、残りの玉数と種類が正確に分かっちゃう福引はあり得ないし、食べ物を持たせて滑らせるウォータースライダーは衛生面・安全面どちらからも絶対に許可出ません(笑)。さすが夢。

 てなわけで、これらのシーンは、直球的には「うはははw」で笑ってよしのシーンなわけですよ。

 もう一歩踏み込むなら、どの夢にも先輩とのやり取りが出てくるんで、そうさせている梓の深層心理に突っ込んでもきゅもきゅすることもできますよね。んもー。あずにゃんたらぁ、どんだけ先輩たち好きなのー(笑)、てな感じで。



 ところが。こいつら、どうやらそれだけでは終わんねぃのです。



 どの夢も微妙にその後の現実で一部再現されている、というのはお気づきですよね。唯がやらかす良くない食べ合わせとか、やりたいことのために予定を切り上げて海外から帰国する紬とか、焼きそばのリフレインとか。二回目の澪の夢が分かりにくいけど、金魚がバリバリ食べられちゃうって話の辺りで、やっぱり怖いものに弱い澪が見えてます。うがった見方をすれば、「どの夢も、緩く現実とつながって」います。明らかに夢だってわかるようになっているのに、現実でも似たことは起こっていて、ちょっとしたはずみで「夢か現実か分からなくなる」ような、そんな含みを感じるんです。


~~~


 四回。四回ありました。今回の夢は。


 その流し方の、絶妙なハンドリングに気づきました?夢で出てくる梓の日焼けがね、すんげぇ絶妙なんですよ。


 最初の三回はね、夢の中の梓は、全く日焼けしてないんです。現実の今の梓と違うのね。そこがわかると、視聴者が一発で「あ、夢だこれw」って気づける、そういう仕掛けになってるんですよ。更に言えば、そこが徐々に分かるようになっているところもウマイです。一回目の夢はAパート冒頭からもう夢に入っていて、CMの間に「日焼けしている梓」のことがアタマから飛んでいやすいんですよね。だから、ちょっと進まないと気づきにくいんです。二回目も、なかなか梓の姿を映さない上に、映画上映中の薄暗いところなので、肌の色が誤魔化されやすい。三回目ぐらいになるとこちらも慣れてきますから、割と初期に気づけるようになりますよね。「あ、また夢だw」って、かなり早く分かる。あ、そうかと、そういうお約束なんだろうと思うわけですよ。

 ところが、それを受けての四回目。梓、真っ黒に日焼けして夢に出てくるんです。一瞬、分かんないんですよね、ここ。三回とも全然日焼けしてない梓が夢に出てきてるんですから、もし次があるならまた日焼けしてない梓だろうという頭がありますもん。だけど、あり得ないタイミングで律が出てきたことで、あれっ?て、初めて思うのです。実はこれ、夢なんじゃね?って。


 現実なの?夢なの?


 そういう仕込みなんですよ、これ。単に「ギャグシーンとしての夢」にするだけなら、四回目も日焼けしてない梓にしてよかったはずなんです。それを、あえて外してきている。ご丁寧に三回も「夢」っぽさを出しておいて、四回目でひっくり返しにかかってきてます。


 夢を見てても、現実なんじゃないか?と思ってしまう。


 現実にいても、夢なんじゃないか?と思ってしまう。


 現実のような夢、夢のような現実。


 その、どちらもが……いつかは終わるんですけどね。



【夏の想いに】
「誰?」

「家まで来ておいてそれはないでしょ!」


 もう誰だか分かんないくらいに、それはそれは見事に焼けちゃう梓。これ自体が繰り返しのギャグになってますから、それだけで見ても別に構わないんですが…どっちなんでしょうね、これ。「ギャグのためにギャグをやってる」のか、それとも「何かを暗示・強調するためにギャグを利用している」のか。私としては、後者の立場しか基本的には取らないんで(苦笑)、そっちの方向で考えを広げてみます。

 日焼けのあと、っていうのは、「夏の名残り」なんですよね。直接的には熱い日差しが残したもの、象徴的には数々の夏の思い出が残したもの。一期の「また合宿!」の時にもちょっと触れましたが、梓の日焼けが象徴しているものっていうのは、毎回何かしらあると思うんですよね。

 真っ黒に日焼けした梓の肌に、一緒に焼き付けられているものは…貴重な時間を通じて「一歩も二歩も近くなった」ことの、気持ちの違いなのかも知れませんね


 日焼けする前=合宿に行く前と、日焼けした後=合宿から帰った後との違いを際立たせたように思えた、一期のレビューの一部です。あの日焼けに象徴されているのは、梓の気持ち・想いなんじゃないかと、そういう読解を当時はしたんですよね。もし、今回の日焼けもその延長上にあるのだとすれば、あの濃い色は、そこに焼き付いた梓の気持ちの強さってことになります。

 つまり、「日焼けして誰だか分かんなくなるくらいに色が変わる梓」というモチーフの強調は、「夏の思い出に誰よりも強く染まって、自分の気持ちにとても大きな変化を残す梓」という具合に読めるんですね。



 そこで、「夏」です。そこまで梓の気持ちを染めてしまうこの「夏」って、一体何だろうと。


~~~


 先輩たちがいない間の梓って、何だかとても退屈そうなんですよね。アバンでは端的に、それが梓の口をついて出ています。

「はぁ…
 何かつまんない…」


 また、憂と一緒に訪れた学校の部室でも、声にこそ出していませんが、梓の表情はとても寂しそうです。窓から校庭を見下ろして、他の部活の様子とか見ちゃってます。その後のモノローグがまた…ねぇ?

「もし他に、部員がいれば、今頃私も…」


 どうですかこれ。寂しいよねぇ。先輩たちがいないだけで、あっさり一人ぼっちになってしまって、どうにもなんない梓。憂と純がいれば、少しは楽しい時間を過ごせるのでしょうけど、それは「部活として」ではないんですよね。


 こんな調子で、どちらかと言えば燃えてないこの夏の様子が、梓の気持ちをすっかり染めてしまったとはとても思えません。


 逆説、なんでしょう。


 こうではない、梓がとても楽しげにしていられた時間こそが、梓の気持ちをすっかり染めきった「夏」なんですよね。直接は、前回の「夏フェス」の時間がそうでしょうし…そもそも、季節として「夏」である必要すらないんじゃないでしょうかね?


 先輩たちと過ごしてきた、かけがえの無い時間、その全部。それが「夏」に、梓の日焼けの原因に結びついていませんか?だとしたら、四人の先輩が勢ぞろいする四回目の夢だけ、梓が真っ黒に日焼けした姿だったことにも納得が行くんです。勢い余って、スライダーから先輩たちのところに飛び込んでいきそうになる、あの夢。梓の気持ちそのままなんじゃないでしょうかね?




 それまで浮かない顔だった梓、「何かつまんない」とか言っていた梓が、先輩たち四人と会って夏祭りに行った後には、お風呂でこう漏らすんです。

「今日は楽しかったなぁ…

 …でも…ひょっとして…また夢だったりとか…」


 夢のような、現実。夢のような、熱い、楽しい時間、夏。それらが梓の気持ちにしっかりと焼き付いているのがよく分かります。


 でも彼女、そのすぐ後にこんな言葉も漏らすんですよね。

「そっか…私、もうすぐ、ひとりになっちゃうんだ…」


 夢も、現実も、いつかは終わる。寂しいけれど、避けることができずに刻々と近づいていく、終わりの時…。


~~~


 そんな揺れる梓の想いと、これから訪れる別れの予感とを描いていた、花火のシーンが珠玉の出来栄えでした。


 「やっぱり、先輩たちといると楽しい」と梓の心の声で言わせておいて。


 まるで夢のような楽しさだ、と、切なく思っていそうな表情の梓に、「何してるの?」と差し出される唯の手があって。


 「あずにゃんも早くぅ!」と言う唯たちの様子は、楽しげだけども何故だか儚く見えて。


 差し出された唯の手に、おずおずと伸ばす梓の手は、もう何度も迷うんですよ。ああ、これは消えてしまう夢だ、夢なんだ…多分そう思ってますよね、梓。だから、どうしても自分では唯の手を掴めない。だって、消えてしまうものを手に収めようとしたら、消えた後がとても悲しくなるじゃないですか!


 そんな、迷いに迷った梓の手を、迷いなくぱしっと取って、走りだす唯。


 目の前を、自分の手を引きながら走っていく唯たちの姿が、花火とかぶさります。ああ…美しい…なんてキレイなんだろう…「またあたし…夢見てるのかな?」


 泣くだろッ!


 こんな風に「刹那の美しさ」「少女の儚い想い」を描き出されたら、辛坊たまらんだろっ!この花火のように、目の前の先輩たちもいなくなるんだよ、この楽しい時間は終わるんだよっ!言われなくてもわかってるのに、わかってるのにいいいいいいいいいいい!!


 そのことをダメ押しするかのように、人ごみに突っ込んだ時に手は離れてしまい、梓は唯たちと別れてしまうんです。その時、もう夜空には花火はなくて、終わってしまった余韻と寂しさだけが漂っていて…。





 そこに、憂と純とがやってきます。憂は、恐らくはぐれた姉を心配して「大丈夫かな」と言うのですが…。視聴者には別の意味が嗅ぎ取れるんですよね。「先輩たちがいなくなっても、梓は大丈夫かな」という。

 梓は、笑顔でこう答えるんです。

「大丈夫だよ、きっと」


 夢は、夢のような現実は、いつか終わります。だけど、その夢が残したものは、強く自分の中に焼き付いている。「軽音部に入ってもいいよ」とフォローを返してくれる得難い友人もいる。だから、大丈夫、きっと。




 先輩たちの思い出をしっかり焼き付けた梓が受け取った、友人たちからの残暑見舞い。いいお話でした。
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テーマ:けいおん! - ジャンル:アニメ・コミック

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