Old Dancer's BLOG
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planetarianへの評価は
 プレイを終えて少し経って落ち着いたんで(笑)、各所のレビューを漁ってみました。ある程度は予想通り「賛否両論」。ただ、他人の評価を見る際に、気をつけなければいけないな、と思ったことがありました。

 レビュー上で書かれている意見が好意的・否定的にかかわらず、ユーザーが批評の対象としている部分は大きく「2点」あると思うのですよ。そのどちらに対して意見を述べているのかによって、レビューを読む側の感想も異なると思うのですね。

 その2点とは、コンテンツの中身に対する批評なのか、「キネティックノベル」という枠組み自体の是非に対するものなのか、ということです。何日か前にも書いたとおり、今回の作品はKANONからCLANNADまで繋がる一連の「泣きゲー」とは若干異なる枠組みで作られています。そのため、例えばCLANNADと同じものを期待してプレイした人が違和感を感じるのは当然と言えば当然のことです。ですが、そのことはシナリオの巧拙や音楽の良し悪しとは別の話だろうと思うのですね。レビューの中には、この辺りを混同して好き嫌いを判断しているものが少なからず見受けられました(多分、否定的な意見を述べている人に多いと思います)。
 現状で私が思いつく「キネティックノベル」という形態のデメリットは

・ボリュームが小さい
・ストーリーが一本道で深みがない

 (マルチシナリオに比べて、という意味)
・ゲームとしては楽しくない

という3点に集約されます。逆に言えば、KEYの作品に「圧倒的なボリューム」「複数のストーリーが密接に絡んだ深みのあるシナリオ」「優れたゲーム性」を求める人は、この形態には不向きなのではないかと思うわけです。

 同等の文章が読めるライトノベルの文庫本に比べて高い、ベストセラー級のSFに比べて見劣りする、という意見もあちこちで聞かれますが、それはやはり「枠組み」上の問題とも思えるわけで、もしそう思うなら素直にライトノベルを買うなり、ベストセラーのSFを買うなりすべきでしょう。このクラスの文章が読めて、CGがついて、定評のある美しい音楽が臨場感を高める。そういう新たなメディアとして、中身の良し悪しを語るべきです。

 個人的には、「枠組み」たる「キネティックノベル」の形態については、やはりコンテンツ次第だろうなと感じました。この形態が他に比べて圧倒的に優れている、と感じる点は特にありません。あえて言うなら「価格も分量もお手軽」という点なのですが、そのメリットをもって「CLANNADはやらないけどplanetarianはやる」という判断をする人がいるとはあまり思えないのですね。逆に「キネテッィクノベルなら中途半端だからやらない」という人は相応にいそうです。中の人がKEYだから、という動機がなければ、ちょっと馴染みにくいのだろうな、と。

 現状では「キネティックノベル」をプレイする層は、そのほとんどが「美少女ゲーム」のプレイヤーでしょう。その人達から「やっぱりこの形式は中途半端」という評価を下されたら、このメディアはそこで終わりだと思います。良質なコンテンツを立て続けに出すことができれば、ある程度の存続を図ることができるでしょうから、その間に「美少女ゲーマーでない人」の取り込みをどこまで図れるかがカギという気がします。

 一方、今作の「コンテンツとしての評価」については、私は大変優れていると感じました。私が昔好きだった、ある時期のSF短編等に似た匂いがするからかもしれません。明るい未来に疑問を持ち始めた、高度経済成長期以降の日本のSF作家の暗いテイストに非常に近い物を感じました。ハードSFのような詳細な科学考証などはありませんが、むしろこういう「心」の部分をえぐる内容の方が私にはいいのです。

 プロのSF作家ほどの文章力がない(あれば作家として大成してるはずだから、当たり前っちゃー当たり前ですが)という不足部分は、良質な音楽とアピアランスで十分にカバーできていると思いますし、私的には十分満足いたしました。一本道ながら、伏線もそれなりに張られていましたし、このクオリティが保証されるなら次回作も是非プレイしてみたいところですね。

 余談ですが、この作品に「続編」を希望している声が結構あるようなのですが、それはどうなんだと。主人公やゆめみの後日談は、個人的にはあまり見たくありません。「短編」としての読後感が台無しになるのが怖いのですよ。どうしても続編を作らざるを得ない羽目になるなら、同じ世界の中での別なストーリーを読んでみたくはあります。
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 世界観、音楽共々自分の好みのゲームで、楽しんで最後まで遊べました。キャラクターデザイナーの駒都えーじさんの絵もすごく良いですな。話の流れは、体験版をやっていただければ感じることが出来ると思いますが、そこの時点で感じたラストの予想と大差がないラストを迎え
2004/12/12(日) 20:11:35 | 俺萌
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