Old Dancer's BLOG
ここはてりぃが、趣味の共通する方々との得がたいつながりのために、自分の趣味に関係する諸々のことを、壊れながら書きつづるブログです。
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笹の葉ラプソディ
 3年前。

 3年前に、自分が一体何をしたのか、何をしていたのか。正確に思い出せるだろうか?そしてその時、どんな気持ちでいたのか、を。

 3年前。

 3年前に、何に自分が出会ったのか、何が自分を変えたのか。思い出しながら辿れるだろうか?そしてそれらが、今の自分のどこに繋がっているのか、を。

 3年前。

 それですら、人間には遙かに遠い。ましてや、16年後、25年後、いやそのもっと先に……叶うかどうかわからない願いを、人は託せるのだろうか?不確かな、自分自身の未来に。
 

 ………………………………。


 無矛盾ムムジュンみむむじゅん。合わせてムムジュンむむむじゅん…参ったなぁ、ゲーデルの第2不完全性定理、か?第1定理がω無矛盾性、だっけ?ううん、元々こっち方面は苦手だった上に時間も経ってるから、ろくすっぽ覚えてねぇよ…。


 ……………あっ。


 ども、いつもご覧頂いている皆さんこんにちは。3年ぶりに訪れて下さった方々、一体この3年どこで何をしtいやいやお久しぶりですまたお会いできて嬉しいです。3年前にハルヒと出会い、多分色々なことが変わったてりぃです。この度のハルヒシリーズ(新作)でも、どうぞよろしくお付き合い下さい。と言っても、さっきから全然何も書けないまま、時刻は既に午前4時半になろうという絶望的な状況なんですが…えっ、いや、遊んでませんよ?私が燃えに萌えまくる新作OPもないし、本編もネタ的に難しくてレビュー書けそうにないからふててたとかそういうことは、いや、スパイダソリティアとかやってませんて、やってm


 ……なかなか、3年前と連続性を保った形でレビューを書くのは、難しいものですね。当時の心境とか、全然思い出せなくて困ります。たった3年、なのにね。

~~~

25年後や16年後に、自分が何しているのかも知れないのに、


 高校一年生、15~16歳の彼らの25年後というと、ちょうど私の今の年齢ぐらい、ということになります。今の私は当時の彼女と結婚して二児の父。本州の学校に進み、本州で就職した後9年でUターン転職して、今は北海道で平和に暮らしている…そんなこと、高校生時分には想像もできませんでしたねぇ。

 逆に今の自分にも、あの頃にどんな事を願っていたのか、それもほとんどが思い出せません。遡ろうと思ったって、覚えているのは断片的な記憶と印象のみ、それすら、年を追ってどんどん不確かになっていくと来てる。

 だけど、これは多分確かだと言える事が一つあって。当時の自分は、「自分が自分でいられるような確かな場所」「自分が自分であるという確かな理由」を欲していたのだと、そう思います。何故そう言い切れるかって?何故なら、それは今の自分もちょっと前の自分も、ずっと継続して願っている事だからですよ。その求め方や探し方に違いはあっても、生まれてから死ぬまで、人間って「自分」を探し続けるものだって思いません?

 自分で自分を認める。人から自分を認めてもらう。世界から自分を認めてもらう。…言葉にしちゃうと「厨二病乙」と言われそうな事ですが、意識的にせよ無意識的にせよ、誰でも求めていることなんだと私は思うんですよね。「厨二病乙」って言える人は、多分幸せな人なんですよ。あって当然のように思えるそれが、不幸にして不確かになっちゃった人が、どれだけ辛い思いをするか…。


~~~


16年かぁ…長いなぁ。


 今回のハルヒは、後半ずっと静かな憂鬱の中にいます。その、テンションが変化するきっかけのセリフがこれですね。このシーンの時点では、今書いたばかりの短冊への願いについて、という風に見えるんですが…3年前の色々を見てしまうと、中学生時点の願いについて…「私はここにいる」というメッセージを七夕に捧げた事について思いだしているんじゃないかと、そんな風にも思えてきます。

 願いが届くのは「16年後」。あの頃…3年前の自分は知らなかった、「彦星に願いが届くのは16年後」という事実。つまりは…3年前に送ったメッセージが神様に届き、「ワタシがここにいる」ということを神様が認めてくれるまでは、あと13年もかかる、ということです。


 そんなに長い時間、世界は「ワタシがここにいる」ということを、認めてくれないのだろうか…。


 ハルヒよりも倍以上長生き(苦笑)している私なら、そんなことはない、と思えます。実のところ、「世界が私を認めてくれるかどうか」というのは、考えようだったりもするものなので。

 でも、言葉でそう言われたところで、その身で実感できないならばそれは「単なる辛気くさいお説教」にしかなりません。身を以て知るためには…中身の詰まった時間を、その人なりに積み重ねていくしかないんですよね。いつか来る、実感できるようになる時。3年なのか16年なのか25年なのか、それはもう「神のみぞ知る」ってことなんでしょうけど…。

 結局、それはやっぱり、憂鬱な事には違いないんです。


~~~


 「私はここにいる」


 例えば私は、あえてその事を口にはしません。その必要がないからです。口にするまでもなく、私は自分で「私はここにいる」ということを理解していますし、周りも恐らくそう思ってくれているだろうと思いますし、それらのことに疑問を持ってもいませんから。

 つまり。

 あえてそれを口にする人は、「私はここにいる」ということについて、自分自身で不安だったり、周りがそう思っていないだろうと訝しく思っている、ということなんでしょう。


 聞いて!


 私はここにいる!


 …そのことに疑問さえ持たない人には、ナニソレという言葉ですが、こう言わざるを得ないような思いを抱える本人は辛いんですよ?そこに共感できない人はさようなら、また3年後ぐらいにお会いしましょう(ちょ)。…でも、これって割と普遍的な命題なんですよ。多分、誰でも一度くらいは通るような。


 作中ではハルヒがこのメッセージを出していた、という事が明示されています。一方で、暗示的にそれが示されているのが…有希、ですよね?あのメッセージを短冊に書いてキョンに渡したのは…キョンが見て後で気付けるように、ってだけではないよね?それだけなら、もっと直接的な言葉で書くべきなんだから。

 3年前。待機モードであの部屋で、待っていた有希。誰からも認知されず、ハルヒの観察のために3年後に行動を起こすまでずっとあそこで…。そんな経験を経てきた有希が、「私はここにいる」というメッセージを自分で書いてキョンに渡す、というね…。意味がありそうに思えちゃいますよね、これは。

 3年前に書いた涼宮ハルヒの憂鬱IVに絡む補足考察という記事の中に触れているんですが…有希って、「太陽たるハルヒの光を受けてこそ輝く月」のような側面があるんですよね。ハルヒがいるから(その観察のために作られて)ここにいる。そういう、脆弱さを伴う自我です。ハルヒがいなくても存在するであろう別な時間平面からやってきたみくる、ハルヒがいなければ超能力無しの普通の人間として暮らしていた古泉よりも、ずっと弱い存在なんです。その誇る絶大な能力とは裏腹に、ずっとずっと弱い、そういう存在。

 そんな彼女が、「私はここにいる」という言葉をしたためるだけで、もうグッ!と来ちゃうじゃないですか、グッ!と。まだまっさらだった3年前の有希が、3年後の自分と同期をした時に…「私はここにいる」と書いた彼女自身の複雑な思いもまた共有したんじゃないだろうかと、そう思うともう悶えて悶えて辛抱たまりません。


 ハルヒにとっても、有希にとっても。キョンは「私はここにいる」ことを認めてくれる、そういう存在なのかも知れません。奇しくも二人とも、本来の意図とは別に、キョンの目に触れる形で「私はここにいる」というメッセージを出しているんですよね。彼自身だって、今自分がいる世界が3年後なのか現在なのか、同定する事が難しいような不確かな存在なんですけどね。ふふふ、そう思うと人間って、それぞれが不安だからどうしても求め合い、支え合って生きていく生き物なんだなぁと、そんな風に感じて微笑ましくも嬉しく感じてしまいます。


~~~


生憎だが、オレはルールを知らん。


 冒頭でそう言って古泉の誘いを断っていたキョンが、ラストシーンではちゃんとチェスを楽しんでいます。事件の前にはルールを知らなかったキョンが、事件後にはルールを知ってるんですね。まあ、多分何も超常的な事ではなくて、恐らく事件後に古泉から教わった、という辺りではあるんでしょうが…もしそうなのだとしても、「そういう違いをあえて描いた」ことには意味があるんじゃないかと思います。

 「無矛盾な公理的集合」であるところのチェス。そのチェスのルールの中にいる限りは、「チェスのルール自体が矛盾のないものである」ということを証明できません。「ルールを超越しても矛盾のないもの」があるかどうか、ルールの中でのみ動くものは判断できないんです。未来人の組織の中で、ただ指示に従って動くだけのみくるみたいなものですね。今話の中では明示されていませんが、恐らく同じなのでしょう、情報統合思念体の端末であるところの有希も、組織の構成員に過ぎない古泉も。

 結局皆が、矛盾を孕むかも知れない不確かな自分、矛盾を孕むかも知れない不確かな世界というルールの中で生きています。そのことを、事件の前のキョンは意識していませんが…事件後のキョンは、少なくともぼんやりと意識しているんじゃないでしょうかね。ハルヒの出会ってきた憂鬱、長門の過ごしてきた時間、そういうものに触れてちょっと思索して…。事件の後にキョンがチェスのルールを知っているという描写は、そういう暗示なのかも知れません。



 古泉からなにげにキングに例えられているキョンは、「さして重要ではない」とか言われていますが…でもやっぱ、この世界のカギなんだろうなぁ。キョンに対する古泉のこの態度が、後々のものに比べてやや硬質に見えたりするのも、いい調整ですね。触れあう事で変化していく「仲間」ってものが見える気がして、何とも心地よいです。

 時系列的に直前にあたる「退屈」の、享楽的なドタバタがもたらす楽しさと、今回のやや寂しげな展開とのギャップがまた何ともいいです。一期と二期の微妙な空気の差ゆえなのかも知れませんが、それにしては随分と丁寧に作られてますしね、今話。やっぱしこの差は、意図して調整されたもの、と私は思っています。であれば、次第に関係を深めていく5人、みたいなものが、先々には期待できるんじゃないかと、そう思えてワクワクですよ。

 この後はまた一期に戻り、ミステリックサイン・孤島症候群(前・後編)へと続くのでしょう。今回の「笹の葉」を踏まえるとまた違った部分が見えてきそうで楽しみです。そして…断定はできませんが、次の新作は多分、「エンドレスエイト」。それまで皆さん、さようなら(ぇー
楽しんで頂けましたらWEB拍手をお願いします。
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テーマ:涼宮ハルヒの憂鬱 - ジャンル:アニメ・コミック

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