Old Dancer's BLOG
ここはてりぃが、趣味の共通する方々との得がたいつながりのために、自分の趣味に関係する諸々のことを、壊れながら書きつづるブログです。
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Clannad After Story 第20回「汐風の戯れ」
 「岡崎サイコー!」が、また番組内で聴けるとは思っていませんでした。


 「だんご大家族」が、また番組内で聴けるとは思っていませんでした。


 動き回る風子が、そして在りし日の渚の姿が、また番組内で見られると思っていなかった方もおられるのではないでしょうか、ね?


 あと数回で終わる、この物語。総括、というのとも違うのでしょうが、これまでの長い長いストーリーを、つい振り返ってしまうような場所がいくつもあって、イヤでも終盤を意識せずにいられません。終わるんだなぁ、CLANNAD…。


 BS-iがBS-TBSに変わったり、放映曜日が4月から変わったりしますが、最後まで気を抜かずにやらせていただきます。そう、夢の最後まで。
 
【それは、風のように。】
 再登場した杏は、学生時代の面影もちゃんとあるし、どこからどう見ても杏ですが…一方では、当時には無かったような、「大人」な部分もかなり前面に出てきています。落ち着きが出てきた、とも言えますし、幼稚園の先生=社会人としての自分がメインになった、とも言えます。それは杏ですが、以前の杏と全く同じかと言うと、違った部分もあるんですね。本人もそれをわかってて、久々に再会した朋也をおちょくるわけですが。

 「なべ」と呼ばれる大きなイノシシ、かつての「ボタン」。そのにこやかな表情や、背中を刺激された時の恍惚さなど、確かにそこかしこにボタンらしさは残っているのですが…何分、大きすぎます。デカい。デカいですよ、あれ。普通に幼稚園のペットとして認められているのが、不思議なほどです。せめて柵に入れるとか何とかないのでしょうかね、あれ。よく父兄が騒がないな、とかも思いますが…あんなにも大きく育つものなんでしょうかね、イノシシって。

 そのぐらい、長い年月が経っている、ってことなんですね。

 その間に、朋也は社会に出て、渚と一緒になって。汐が生まれて、渚が死んで。朋也は暗闇に惑って、でもそこからようやく抜け出て。長い間許せずにいた父親とも、ようやく心通わすことができて。今はこうして、汐と二人、再出発をしようというところまで、辿りついている、と。うん、改めて書き下すと、すんごい時間が経っていますねぇ。話数としては11話分ぐらい、放映期間にすると3か月くらいのことなんですが…や、放映期間としても相当なもんか…。

 でもその間、いや、それよりももっと長い時間を経ているのに、まるで変わらないような人が、約一名。それが、風子です。


~~~


 懐かしいですよね、この空気。あれは一期の序盤ですから、もう一年半近くも前の放映分ですか…。ヒトデ祭とか、ヒトデ使い風子とか、ちょっとやり過ぎ感のあるような、突っ走りギャグの応酬。

 もちろん、この場の風子には、その当時の記憶はありません。朋也にしてもそうです。かつて目の前の女の子と、同じようなやり取りをした記憶は全く残っていません。だけど、僕らは、この空気が「かつて確かにあったものだ」ということを知っています、そのことがわかっています。当事者は誰も気づいていないけれど、「当時から変わっていないものが、今、確かにここにある」と言い切れる。風子の存在は、そのことを浮き彫りにしているんですよね。単純に、再登場しているだけじゃなくて、ちゃんと物語的に意味があって、ここにいるわけです。

 だったら、アレはどうなったんでしょうか、ね。一期の第9話で、消え去ろうかという日のあの夜に、朋也と渚に向かった彼女の願いは。「お姉ちゃんと祐介さんみたいに、渚さんと岡崎さんも、きっといつまでも幸せに」という、あの願いは。「夢の最後まで」というサブタイに引っ掛けての、京アニの粋な計らいで、緩やかに物語全体に拡張された彼女の願いは。

 夢、終ったんだっけ?最後を迎えたんだっけ?渚の死を以て、或いは風子が復活したことを以て、「最後まで」と言っていた「夢」は終わってしまったの?

 違うはず、そうではない、という気がしますよね。物語としては、それではあまりに中途半端の宙ぶらりんです。シナリオ無き現実の世界ならばそういうこともありましょうが、「物語」であるからには、やっぱりここに意味がなければいけないでしょう。むしろ、こうして風子が出てきた以上は、逆に捉えるべきなんじゃないでしょうか。彼女は、あの頃から変わらぬものを示すのと同時に、「彼女の願った夢の最後をきちんと見届けるために」こそ、今こうして出てきたのではないかと。朋也たちの、幸せな未来を、見届けるために。


~~~


 だからでしょう、ちょっとキツめの言い合いがテンポの良いギャグの応酬として交わされても、ふっとまなじりを緩まされてしまうような展開が急に挟まれたりするんですよね。

 風子が汐に、お母さんのことについて尋ねるところは、もう反則ですねぇ。や、表向きも十分にヤバいんです。朋也視点で、渚の在りし日を思い出してしまい、視界が揺らいでしまう映像表現は、もー底なしでグッジョブなんですが…言葉も映像も明示的に語っていない部分においても、私はちょっとグッと来ちゃいました。

 この風子は、汐の母であり、朋也の妻でもある、渚のことを知りません。記憶に残っていないだけでなく、実際に会ったこともないのです。ずっと病院で眠っていたんですものね、風子は。わかるはずがありません。

 だけど。彼女の魂は、知っているんじゃないでしょうか?渚という存在が、かつて自分のために、一生懸命にしてくれたことがある、ということを。目の前の朋也とともに、自分の存在を支えてくれて、願いを叶えるために頑張ってくれて、消えゆく自分のために泣いてくれたことを。

 だから。風子は、会ったこともない渚のことを、とても気にかけるんですよね。会って間もないはずの朋也に、簡単に「聞きにくいはずの亡くなった奥さんのこと」を聞いているのは、彼女が単に空気の読めない子だから、というわけではないのだろうと思います。聞かずにはいられないんですよ。「渚さんを亡くして、辛いんじゃないですか」と。「今も渚さんは、岡崎さんや汐ちゃんの心の中にいて、皆さんで幸せに暮らせていますか」と。


 「当時にはいなかった」ことになってしまったけれど、「今はこうしてここにいる」風子が。「今はいなくなってしまった」けれど、「今もこうしてみんながその面影に触れている」渚のことを、気にかける、口に出す、そしてみんなを緩く繋げる。



 …これがね、もーーーーー(略)ーーーーーたまんないんですよ!!



 風子本人も周りもそう思っていないだけで、これはもう「風子の恩返し」なんですよね。



 一日一緒にいただけで、汐の匂いまで記憶したと、傍にいればわかると、風子は言いました。そんな彼女なら…あれだけ一緒にいた渚の匂いも、魂は覚えているんじゃないでしょうか?汐と初めて会った時にとても好きになってしまったのは、汐に渚の影をちゃんと見れているからのような気がしてなりません。伊達じゃないんですよね、風子が「匂いまで記憶した」なんて言っているのは。彼女なら本当に、匂いだけで汐のことを見つけてしまうに違いありません。




【だんご、渚、汐、そして。】
パパぁ?ママの歌、歌ってー?


 男性の低音で、ちょっと武骨に聞こえるような朋也の「だんご大家族」に、やっぱ男だとイメージ合わないよねwとか思いながらゆるーく眺めていたら…フェイドインしてきたモノホンの「だんご大家族」に、ぶすぅっ!と一気に刺されましたっ!!



 だはぐぼえおえええええええええええ!!!



 畜生っ!この朋也の歌、オクターブこそ違うけど、ちゃんと音程合わせてあるじゃねぇかっ!!「赤ちゃんだんごは幸せの中で」の歌詞のとこを、汐の寝顔アップと思いっきりかぶせてあるじゃねぇかっ!!なんてことするんだ!!今週は泣かずに済むんじゃないかとか思っていたら、瞬時にこれかよっ!!!


 渚がいなくても、渚のいた時そのままが、その固有の匂いが、ちゃんとこの場には香っている、漂っている…。そして、そのことが、この家族をちゃんと幸せにしている…。そういう表現なんですよね、これ。うううう、たまんねぇなぁ…。

 悲しみが、全く無くなったわけではありません。歌いながら朋也は、いつしか涙を流して眠ってしまうんですが…それでも、もう今の朋也は「大丈夫」ですよね。



 その後、風子との3人のトランプのシーンで、今度は同じメロディのBGM「渚」が流れます。風子の質問に答える汐、渚のことを思いだす朋也、揺らぐ視界、いたわる風子。何度見てもヤバいコンボですねぇ、これ。そして、ここにも「渚」が場に香っているのを強く感じます。

 そうか…今回は、渚のいなくなってしまった世界の中に、渚の香る様を多く描いているんですね。なるほど、それだもの、渚の写真が何度も出てくるわけですよ。杏との再会においても、かつての渚との交友関係を汐に語って聞かせる部分に、結構重きが置かれていましたし、ね。


~~~


 一人で留守番していた汐が、お散歩に出かけるシーンが2回。これ、汐視点の単独行動ですから、朋也視点しか描かれないゲームには登場しない、オリジナルシーンです。そして向かう先は、かつて幼い渚が死にかけた時に不思議な力をもらったという、あの場所~新しい病院の敷地。いわば、渚ゆかりの地ですね。こんな部分でも、未だここに残っている渚の香り、みたいな部分を感じ取れるわけですが…そこに汐も惹かれるという、この追加表現。相変わらずグッジョブな補完ですなぁ。そこ、渚ゆかりの地ってだけではなくて、汐にも十分関わりの深い場所ですからねぇ。

 どこまで語って良いのか、非常に悩ましいんですが…今回使われた挿入歌(「ソララドアペンド」収録)のタイトルとか、その原曲が何というタイトルなのかとか、すんごく重要だったりします。ゲームご存じの方ならお分かりいただけますよね?この二つを結ぶ線が、「あの敷地に惹かれる汐」という部分と、ピッタリ合わさるんですよ。…うーん、でも、今日はここまででやめておかないとダメかなぁ。ゲームにおいても、この曲のタイトルはすんごいネタばれなんで。ゲームで最後までプレイしてから初めてこの曲のタイトルを知ると「ちょwww(涙)」ってなりますよ、「ちょwww(涙)」って。

 んー。ごめんなさい、こんなに「歯に物の挟まったような書き方」で。アニメ最速放映組の方々なら、もうわかって頂けるのかしら?



 いずれにせよ、そのように「自分にも母にも縁のある地」へと、汐は時折向かいます。その道中に、坂道を下っていくシーンがあえて用意してあって、これまた唸りました。かつて坂道を上るように生きてきた母親のルーツへと、その道を逆に辿っていくかのような、そういう描写じゃないですか。いやーーーー、なんつーか、これはもう、ねぇ?


 汐は、そうやって無意識に、母の色々を辿っていますが…汐自身が、渚と共通の何かを持っているんですよね。緩やかな坂を風子と一緒に上りながら、「一人で歩くのが怖くない」と言ったように、既にある種の強さを持っていたり。そして今回のラストシーンで、渚の発熱を思い出させる顔で倒れてしまったり。

 最後のザワッ!と街の木々が騒ぎ立つような引きは、さすがという感じでした。渚がいないながらも、渚のいたことが今も香る、その中で幸せな情景のままでは、この物語は終わらないんですね。この物語はもうひと山、どうあっても越えなければなりません。夢の最後までは、どうしても。


 坂道に背を向けた朋也は、悲しみに向き合って、前へ進むことができるようになりました。


 父親のことを憎んでいた朋也は、父親の思いに向き合うことができ、彼を許して見送ることができました。


 それでも、まだ解決していない問題、というのが、残っています。


 それは、「何故あそこで渚は死ななければならなかったのか」。


 現実世界なら、人が死ぬのには必ずしも理由がなかったりします。それでも、残された人は何かの理由を見出そうとしますが…ましてや、これは「物語」です。理由もなく人が死ぬような、そんなものは、物語では、ない。渚があそこで死んでしまう理由(意味、と言った方が適切かも知れません)が物語として用意されていなければ、宙ぶらりんなんだと思います。渚の死が、朋也の挫折と復活に関わっているのは確かですが、それで終わりではないのですよ。「幻想世界」というモチーフの決着に合わせて、どのように描いて下さいますか…。

 ここ数週がとんでもないことになっていたのに比べるとかなり薄味ですが…本日はこの辺で。あと2回、かぁ…寂しいなぁ…。
楽しんで頂けましたらWEB拍手をお願いします。
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テーマ:CLANNAD -AFTER STORY- - ジャンル:アニメ・コミック

コメント
この記事へのコメント
あのタイツをを履いてみたいと思った人は
どのくらいいるでしょうか。
無論、僕も思った一人ですが。
…え、誰も思ってないそんなばかな…。
やっぱり、てりぃさんは近所でもナユキストですね。

風子は相変わらずですね。
ヒトデパンもそうですが、おでんもヒトデだし。
ところであのパンは秋生作ですよね?
汐が「おいしい」って言ってたし。

どこかで総集編があるとかなんとか。
やっぱりAIRの時SUMMER編やらなかったように、
朋也と渚中心でやるんですかね。後はアフターとか。
それにやっぱりAIRの時と同じく特報ですか。
順番的に考えればplanetarian?
いや、CLANNADのあとなら智代アフター?
それとも少し前にPS2で発売も決まったリトバス?
まさかRewriteってことも!?
…最後はないな
2009/03/27(金) 00:48:42 | URL | 駆け込みスト・つちむ #-[ 編集]
タイツをはくあの音が
>つちむさん

>あのタイツを履いてみたいと思った人は

あの音は良いですねぇ。「きゅっ!」て。「きゅっ!」て。あの音がするなら、ちょっと履いてみたいかも(笑)。

特報はですねぇ…まあ、今の時点で何ら話題が出ていないことを以て察して頂ければと。
2009/04/02(木) 22:11:43 | URL | てりぃ #O8jQI81I[ 編集]
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今回の朋也は本当に親バカで笑った。汐に「パパかっこいい」と言われてニヤけたり運動会のために頑張ってみたりちょっと前の朋也じゃあ考え...
2009/03/20(金) 19:19:56 | 蒼碧白闇
今回も書くのが難しくって・・・。 書くことがない? いやー。 密度が高すぎて、何から書いたらいいのか、どれもこれも伏線に見えてきて...
2009/03/20(金) 19:33:31 | みすぼらしいぶろぐ
ぐぉぉぉぉ~~~~! 今回も涙が止まらな~~~い!! でもこの涙は楽しくてなんですけどね。おかげで、一部で空気を読んでいないと不評の京アニのCMも、ちゃんと浮かないで楽しめます。こんなにつなぎが良かったのはアノCMが始まって以来初めてですよね。 でもっ...
2009/03/20(金) 20:10:21 | 「きつねのるーと」と「じーん・だいばー」のお部屋
 ここで藤林杏かー。そして、風子。  一期メンバーでは、渚が亡くなってから、朋也との再会では初めてが杏か。ちょっと意外だった。てっきり春原かと思ってた。風子は、うーん除外かな。  第9話で杏が幼稚園の先生を目指すという伏線がここにきて回収か。  それで
2009/03/20(金) 23:07:55 | 所詮、すべては戯言なんだよ