何かすんごく評判が高まっているというPerfumeのCDを借りてきました。Perfume〜Complete Best〜つーヤツ。や、残念ながら再販版の方です。
いや、評判になってから聴こうと思ったわけではなくて、しばらく前にニコ動で目に止まった「エレクトロ・ワールド」が、それこそすんごく好きになってしまって、近所のレンタル屋でいつか借りようと思ってたんですよ。ところが…そうこうするうちに、世間でやたら取り上げられちゃって、全然借りられなくなっちゃったのね(笑)。タイミングが悪いというか、ぐずぐずしてないでとっとと借りておけば良かったというか。で、このたびようやく、という感じなんです。
「音」がとにかく楽しいので、聴いてても実にいい感じなんですが…この「音」を評して「近未来的な」と言われることが多いみたいで、個人的にちょっと違和感。確かにポップでサイバーな感じはあるんですが、ここで言ってる「近未来」って一体いつのことなんだろうなと。
いや、評判になってから聴こうと思ったわけではなくて、しばらく前にニコ動で目に止まった「エレクトロ・ワールド」が、それこそすんごく好きになってしまって、近所のレンタル屋でいつか借りようと思ってたんですよ。ところが…そうこうするうちに、世間でやたら取り上げられちゃって、全然借りられなくなっちゃったのね(笑)。タイミングが悪いというか、ぐずぐずしてないでとっとと借りておけば良かったというか。で、このたびようやく、という感じなんです。
「音」がとにかく楽しいので、聴いてても実にいい感じなんですが…この「音」を評して「近未来的な」と言われることが多いみたいで、個人的にちょっと違和感。確かにポップでサイバーな感じはあるんですが、ここで言ってる「近未来」って一体いつのことなんだろうなと。
「テクノ」という言葉がまだ「テクノポップ」を指していた80年代前半。その頃、YMO辺りの音楽も「近未来サウンド」という言われ方をされていたように思うんですよね。で、今のこのPerfume。25年以上前の「テクノポップ」は「エレクトロポップ」と名前を変えていますが、それでもピコピコ言うところは似た部分があって、かなり同じ匂いを感じるのね。まあ、Perfumeの場合は「ヴォイスにエフェクトをかけた結果として得られるキュートさ」が魅力というのもあって、YMOに感じるものと完全にイコールってわけではないんだけど、それでもそのサウンドの「匂い」は似てる。誤解を恐れずに書けば、「ウケる」部分には25年前のものと共通項がある気がするんです。
で、その部分が、多分「近未来」と言われている部分に重なるんだろうと想像しているわけですけど、25年も経ってて未だに「近未来」ってぇのがね、すごく可笑しくて。だって、四半世紀前ですよ?インターネットなんてものもなければ、ケータイ電話なんて夢物語だった時代ですよ?その頃に感じてた「近未来」と、今のネット全盛期に感じる「近未来」がね、同じ匂いがするって言うのはね、これはやっぱり妙に可笑しいわけですよ。これは別にPerfumeさんの問題ではなくて、聴いている我々の側の問題なんだろうと思うんですね。
これは何の根拠もない仮説なんだけど、僕らが夢見てる「近未来」なんてものは、実際には来ない、永遠の未達目標なんじゃないだろうかと。限りなくバーチャルに近い「幻想像」に対して、とてつもない憧れを投影して、「近未来」と題しているだけなんじゃないかしらと。だから、25年の時をまたいで、違うものに対して違う人々が感じる「近未来的」というイメージが、不偏なものであるかのようにダブって見えちゃうんじゃないかしら。
それが悪いことだとは別に思わないんです。むしろ、それを意識することはとても楽しいし、元気づけられもします。僕らが抱く「憧れ」の正体というかね、その辺が垣間見えそうでいて見えない、見えた!と思った瞬間にするりと手の先を抜けてどっかへ行ってしまう、その感覚がまた楽しいんです。正体をなかなか掴ませてくれないもの、だけど間違いなく楽しいもの。そういうものとじゃれ合っていることで、いつの間にか何歩か前に進めているなら、それは歓迎すべきことですよね?
だって、現実的な「未来像」は、もっとシビアで、もっともっと痛みを伴うものだから。今のネットワークが構造的に抱える様々な問題をどう解決していこうかとか、大量の廃棄物になっていくPC等の機器をどうしたらいいんだろうとか、倦怠と荒廃に向かっているやに見える人心をどう上向きにしていけばいいんだろうとか、そういう後ろ向きな(だけど検討することが必要・必須・重要な)お題目は、イヤになるほどあるわけ。そういうものが、前向きな「未来への原動力」になるかと言えば、必ずしもそうではないんですよね。
だから僕らを前に進ませてくれる機構として「近未来」は逃げ水のようにあり、常に僕らをワクワクさせてくれるわけです。そうだよね、ワクワク、ドキドキしなきゃ、楽しく前に進めないもんね。恋と同じです。
楽しんで頂けましたらWEB拍手をお願いします。↑
この記事へのコメント
こんにちは、えみりおんです。
昔はテクノロジーが究極に進めば世界は理想郷になる、とみんな信じていましたが、現実には人口爆発、エネルギー問題、その他絶望的なビジョンしか見えてこない事に世間が気付きました。
このCD聞いててデジャヴがあるな、と思ったら、戸川純らの「ゲルニカ」でした。
「もうすぐ世界が変わる」「完璧な計算で作られた楽園」という歌詞は、科学技術を何の不安も無く信じていられた時代をモチーフにした、あの「ゲルニカ」のアプローチと同じだな、と感じました。
未来や科学技術に絶望しか見えなくなった現代の、シニカルで乾いた笑いが、このアルバムから聞き取れました。
もちろん、耳障りの良いサウンドなど楽しいアルバムで私も好きです。
ただこのアルバムからは、「未来なんて来やしない、永遠に夢物語だよ」という閉塞した現代人の諦めを強く感じた次第です。
昔はテクノロジーが究極に進めば世界は理想郷になる、とみんな信じていましたが、現実には人口爆発、エネルギー問題、その他絶望的なビジョンしか見えてこない事に世間が気付きました。
このCD聞いててデジャヴがあるな、と思ったら、戸川純らの「ゲルニカ」でした。
「もうすぐ世界が変わる」「完璧な計算で作られた楽園」という歌詞は、科学技術を何の不安も無く信じていられた時代をモチーフにした、あの「ゲルニカ」のアプローチと同じだな、と感じました。
未来や科学技術に絶望しか見えなくなった現代の、シニカルで乾いた笑いが、このアルバムから聞き取れました。
もちろん、耳障りの良いサウンドなど楽しいアルバムで私も好きです。
ただこのアルバムからは、「未来なんて来やしない、永遠に夢物語だよ」という閉塞した現代人の諦めを強く感じた次第です。
>えみりおんさん
Perfumeを聴かれてゲルニカを思い出した、というのが大変興味深いです。確かに、「過去のスタイル」を意識的に援用することで何らかの効果を狙っている、という点ではよく似たバンドですが…必要以上とさえ思えるような「毒」と、そこから来る「痛み」とを売りにしていたのがゲルニカだと私は思っていまして。Perfumeはあくまで表面的には「キュートなもの」を目指そうとしていると思っていたので、私の頭の中では直接は結びついていませんね。
あくまで私の感じ方、ですが、Perfumeの在り方は「バーチャルなものとして描かれる未来絵図を、そのまま『バーチャル』のままで楽しもう」という方法論であるように私には思えます。そこに、「所詮はバーチャルなんだよね…」という諦念を感じてしまう方がいるのも無理ないことかも知れませんが、割り切りようによっては、楽しむだけで済ますことも可能かなと。私はそこに乗っているので、シニカルな笑いを感じるのではない、言葉は悪いですが「軽薄な」状態でいられるのでしょう。
恐らくは「どっちが正しい」という問題ではないと思いますが、私のケースということでご参考になれば。
Perfumeを聴かれてゲルニカを思い出した、というのが大変興味深いです。確かに、「過去のスタイル」を意識的に援用することで何らかの効果を狙っている、という点ではよく似たバンドですが…必要以上とさえ思えるような「毒」と、そこから来る「痛み」とを売りにしていたのがゲルニカだと私は思っていまして。Perfumeはあくまで表面的には「キュートなもの」を目指そうとしていると思っていたので、私の頭の中では直接は結びついていませんね。
あくまで私の感じ方、ですが、Perfumeの在り方は「バーチャルなものとして描かれる未来絵図を、そのまま『バーチャル』のままで楽しもう」という方法論であるように私には思えます。そこに、「所詮はバーチャルなんだよね…」という諦念を感じてしまう方がいるのも無理ないことかも知れませんが、割り切りようによっては、楽しむだけで済ますことも可能かなと。私はそこに乗っているので、シニカルな笑いを感じるのではない、言葉は悪いですが「軽薄な」状態でいられるのでしょう。
恐らくは「どっちが正しい」という問題ではないと思いますが、私のケースということでご参考になれば。
※コメントについてのポリシーはこちらです。初めての方はご一読下さい。
この記事のトラックバックURL
※トラックバックについてのポリシーはこちらです。初めての方はご一読下さい。
http://terry.blog1.fc2.com/tb.php/2063-473b14d6
この記事にトラックバックする(FC2ブログユーザー)
この記事にトラックバックする(FC2ブログユーザー)
この記事へのトラックバック


