Old Dancer's BLOG
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ドルアーガの塔 第5話まで見て
 バロスwwwww

 アレですか、「4の倍数+1の話数はギャグ回」とか、そういうボウケンですかコレは。ん?その法則で行くと、1クールとか言われてるこの番組の最終回~第13話辺りは、ひょっとしてギャグで終わるのか?だとしたら何という新機軸(笑)。

 ま、それはともかく。

 肩肘張らずに見ていける、というのは、それだけで貴重なことであります。ま、その理由の一つには「自分が『毎週のレビュー書き』をハナから放棄している」というのもあるんですが(^^;;、それをさておいても、本作は安心感がありますね。賀東さんの脚本の力と、身の丈をわかった制作姿勢が、その安心感の裏にある気がしています。「ドルアーガ」という、古来からの思い入れ多きファンが溢れる作品のアニメ化(正確には、その系譜に連なる新シリーズだけど)ということで、まさかとんでもない地雷になりゃせんだろうなぁとか、見る前は不安いっぱいだったのですが、なんのなんの。いい具合に「原点シリーズからの視聴者視点の切り離し」を実現しながら、単体でもいい感じのクオリティを維持できていて、見ているこちらとしてもとっても快適です。
 

 まだ中盤なのであまり断定的なことは言えないんですが…本当の意味での「ファンサービス」をわかっているなぁ、意識しているなぁと思わされることしきりです。何と言いますか…一つ一つはセンセーショナルなものではないんですが、制作側が「現状で出来ること」「地味でもきちんとやるべきこと」をコツコツ積み上げた結果として、総体が「ファンサービス」として成り立っている感じがするんですね。

 例えば、GYAOとのタイアップによる、ネットとテレビの(ほぼ)同時配信という試みがそう。ま、これ自体は「違法アップロードが絶えない動画共有サービス利用者への牽制と、新たな作品公開の枠組みに対する取り組み」というお題目も当然あると思うのですが…でも、そういうことは割とどうでもいいという視聴者にとっても、「ビデオを取り損ねてしまっても、適法に視聴する手段がちゃんと確保されている」という安心感は、何ものにも代えがたいものがあります。実際、私は今作はメチャメチャ録画に失敗することが多いのですが(気が緩んでいるつもりはないんですが…今まで3回失敗してます(^^;;;)、それでも「GYAOがある」ということで、ダメージをほとんど受けずに済んでいるんですね。

 「ニコ動」のようなものに同じことを期待している人も相当数いると思いますが、「いつか誰かがアップしてくれるはず」というおんぶの姿勢もアレながら、「突如消されるリスクと背中合わせ」ということもあって、とてもとても安心感などというものには程遠いと思います。何より、「いけないこと」だしね。著作者側が黙認するかどうかの議論はまた別にありますが、白か黒かと言えば「真っ黒」ですから(見る側はともかく、アップする行為のことね)。

 一方、P2Pを巡る議論は近年「セキュリティ面での怖さ」にかき消されてしまった感があるんだけど、元々そうなる前の議論では「地域による情報格差を埋める公の手段がない以上、こういう手法も現状のメディア展開の限界に一石を投じる意味では有意義なんじゃないか?」という話題があったはずなんですよね。白黒を言えばこれも「真っ黒」なんだけど、地方に住んでいるというだけで見られない番組が多すぎる、という不満も確かにあって。で、そこに対する回答の一つに、この「GYAOによるほぼ同時配信」は位置しうるんじゃないかと。もちろん、現状で視聴者のニーズをカンペキに満たす満点の回答である、とまでは思いませんけれども、「間口を少しずつ広げる一歩」と考えると、結構イイかなぁと思いますね。

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 配信の仕組みについては脇に置いて、作品自体の安心感もまたあって。とかく最近の深夜系アニメにおいては過剰なエロ成分や通り一遍の典型的萌え要素に視点が偏りがちで、またその話題かとゲップが出そうな気が私はしているわけですが、今作は「ソウジャナイ」ところに立脚しているかに思えるのがとても素敵です。

 乳ぼーん!とか。

 全裸ばーん!とか。

 これ一体ナンのシーンだと言われそうなあえぎ声のオンパレードとか。

 はたまた絵に描いたようなツンデレキャラとか無口キャラとか。

 そういうのばっか溢れてるように見える現状に辟易としていた私としては、今作の描き方にはとても好感触なのです。「典型的な要素をもってキャラクターを語る」のではなく、「ストーリーが進行するに従って自然と見えてくるものがある」というのが、ね。確か賀東さんは、「ツンデレは『属性』じゃなくて、ある『状態』を指すものだろう」という問題提起をどこかでされていた記憶がありまして、それを読んだ時にも「わかってるなぁ、この人」と膝を叩いたものでしたが、それを自ら体現しているかに見えるこの脚本、今回もさすがだなぁと唸らずにいられません。

 例えば、ですけれど。第1話の「らめぇ」とか、「オレ帰ったら結婚するんだ(禁句)」とかは、定型なものに対するある種の「茶化し」であり、現状に対するパロディなのであって。一方で、裏第1話や第2話でのカーヤの入浴シーンの「見えないっぷり」の方にこそ、本気の色気を感じたりするわけですな。前者の「茶目っ気」の方にはそういう力の入れ方が、後者の「ここで表現したい」という部分にはそういう力の入れ方がなされていて、上手く言えないけど、こう、なんつーか、感じ入るものがあるわけですよ。グッジョブ!とサムズアップしてしまうようなものが。

 色気以外に於いても、キャラの立ち方で言えば登場時にはややイマイチ、という印象に過ぎなかったジルが、アーメイが、メルトが、イベント毎に「唯一無二」を獲得していく様の何と痛快なことか。今回の「ジルの芸」なんて、当初の「勇者を目指す途上のちょっとさえない若者」という地点から地続きでありながら、意外性と笑いと「底の知れない彼の可能性」とをまとめて見せてくる高度な「芸」ですよ。身がよじれるほど大笑いしながら、大満足でありました。

 気付くと気付かぬとにかかわらず、こういう「ストーリーテリングのバックボーン」がしっかりしている作品は、見る者に絶大な安心感と信頼感を与えます。安心してついていけるのね。あと、旧作の部分も決して邪険にしていないところも好きです。大きく設定などは変わっているんだけど、個人的には「ナニソレ」とはならずに「よくぞ…!」という感じで。第3話の冒頭とか、あの見覚えのないドルアーガにはびっくりしたけれど、ギルとカイのやり取りなんて、オールドファンには涙目モノでしたよ。

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 最後に、ビジュアル面について。

 私は今までのGONZO作品には、動きの表現に難を感じたことが何回かあって、それが見る前の大きな不安要素でもありました。実際に見てみて、以前のものと共通の難点も感じなくはないですが…上手い具合に不得意なところを回避しているように思えます。

 私が感じる「難点」とは、例えばEDのムービーに於いて、カーヤが走るシーンで感じる違和感がそうです。絵を描けない自分なので、うまく表現できないんですけれど…あのシーンは、躍動感がある動画、になり切れていない感じがするんですよ。横からなめている視点にしても後ろから追いかける視点にしても、何となく平板で、本当に走っている感じに見えなくて。そういう表現力の不足を、視点を切り替えることで上手く誤魔化しているようにさえ思えます。

 それを以て「ダメだ」と言うこともできなくはないんですが…それだけで終わっていないところが、私としてはどうにも憎めません。

 あのトリッキーなネタで作成されたOPは…スピード感においてもカット回しにおいても実にセンスに溢れていて、ついつい毎回見ちゃうんですよね。何がどう、という風に分析することすら忘れて見入ってしまう、中毒性のあるあの一連のシークエンス。最初に見た時こそ「何で曲がパンクなんだ。しかもムービーがこれか。ドルアーガの看板で一体何をしようとしてるんだ」という不安が頭をよぎったものの、今やこれこそが「the Aegis of URUK」のOPという感じで、固有の位置を自分の中に獲得してしまっています。

 EDの方にも、自分が好きなパートがあって。ラストの、曲がシンコペーティックに付点四分を刻み続けるところがそうです。曲の進行に合わせて、主要キャラクターのアップをぱたり、ぱたりとめくってみせるあの部分。何ということはない部分かもしれませんが、妙にやみつきなんですよね。少なくとも、あれが私にとって「心地よい視聴後感」と「次も見ようという意欲」を後押ししてくれていることは疑い得ません。

 そんな風に、不得意な分野では無理をせず、センスを注ぎ込める部分に全力投球しているような感じが、ちらほら見えるんですよね。だから、本編でもある意味メリハリが効いていて、動かないところは全然だけどそれが不満に結びつかず、動くところはうおおおおおお!!てな感じで燃える風に仕上がっていて。これはアリですよ。大アリです。脚本が面白いのも無論あるけれど、アニメとしてもきちんとした「水準」を保っていて、全体として不満はありません。

 「1クールなんじゃないか?」という話があるようですが(実際のところはよく知りません。DVDの巻数で判断しようかと思っても、amazonにはまだ1巻しか見当たらないので…)、もしそれが事実だとしたら、それはそれでまた好感触。正直な話、この「塔に登る」というストーリーなら、やろうと思えば延々と続けられるわけですよ。2クールだって、4クールだって。でも、そうすることで一層面白くなるかと言えば、話は別。中盤がダラダラとだらけるリスクもありますし、言いたいことがぼやける恐れもあるし、何より全体の質が落ちる危険が無視できません。

 延々と続けること=ファンサービス、とは、必ずしも言えないと思うんですよね。

 むしろ、「今できるベストのもの」をスパッと出して見せる方が、作品としては質は上がると思います。良いものを出すことこそが、真にファンサービスに繋がる道だと思うんですよね。

 そんな諸々を考えるに、だから面白く見ているんだなぁとひとりごちている私です。先が楽しみですよ、ハイ。
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コメント
この記事へのコメント
おー、ドルアーガの塔見てらっしゃいましたか。最初にアニメ化の話を聞いたときには、これまでのGONZOの実績からして全く期待していなかったんですが、意外にも好感触です。

まあ、もともと原作付きはどうしようもない無意味な改変でグダグダになったものばかりですが、オリジナルは悪くないのも結構あったので、原作がシンプルなオールドゲームであったのも幸いしてオリジナルと同じスタンスでアニメ化できているのかも知れません。

ただ、1話だけ完璧に近い出来で、後は坂道を転がり落ちるように劣化したパンプキンシザーズ(原作付き)の例もあるので油断は禁物ですが・・・・
2008/05/06(火) 21:55:50 | URL | みみずの神様 #V38V6CCw[ 編集]
見ておりまする
>みみずの神様さん

見てますよー。第一話の時にもちょこっとだけ記事書きましたけれど、その後も欠かさず見ております。ドルアーガの塔、というだけで見ずにはいられなかった自分がちょっと哀れでもありましたが(笑)、いやいや、危惧していたような惨いものでないばかりか、楽しんでみられるものになっていて、有難い限りです。それも「ドルアーガ~だから面白い」じゃなくて、独立した話としてもいい感じを保っているのが嬉しいです。

私もGONZOさんの作品には、今まであまりいい思いをしたことがありません。最初は「おっ?!」と思っても、途中で何だか失速して、最後に期待をかけるも煮え切らずに終わる、というパターンがあまりに多くて…。だけど、今回はそこそこ行けそうな感じがしています。少なくとも、第五話までで大事な部分の揺らぎや力不足は感じずに済んでおり、先行きも既に定まっているような妙な安定感がありますね。今までのことはそれとして脇に置いておいて、今回の良い仕事を高く評価し、謹んで「さん付け」で呼ばせていただくことにしています(笑)。

先のことはわかりませんが、とりあえずは楽しみに見ていられる今にこそ感謝、というところです。
2008/05/08(木) 22:51:49 | URL | てりぃ #O8jQI81I[ 編集]
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「回り道」と「近道」と書いてある看板が現れ、ジルたちは近道のほうに進む{/face_fight/} すると突然昔のゲームボーイやファミコンのようなドット絵になってしまう{/face_sup/} しばらくして元に戻り、これは道に落ちている赤や青の球をジルが踏んでしまったために魔力
2008/05/08(木) 23:34:44 | ★一喜一遊★