Old Dancer's BLOG
ここはてりぃが、趣味の共通する方々との得がたいつながりのために、自分の趣味に関係する諸々のことを、壊れながら書きつづるブログです。
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Kanon 第4話「夜へ」
 …よっ。久しぶり。


 まさかの復活、ということで。東映版Kanonのレビュー、第4話、です。まぁ、自分としては「やめたつもりではなかったけど、どうしても書けないでいた」という感じなんですが…周りからは、そうは見えてないですよね?てりぃは東映版のレビューは諦めたんだ、と、そう見られていたんだと思いますが…。

 他にも、途中で止まってるものは色々ありますが(すいませんすいません、ほんとにスイマセン…)、「完全に諦めたもの」というのは、実はあまりありません。時機を逸してしまったものでも、どこか諦められずにいて…不器用な意固地、というヤツでしょうかね。

 というわけで、今回の第4話は、不器用で意固地な少女・舞に、ある程度のスポットが当たるお話、です。…だと思うんだけど。
 
~~~

 もう何年も前に見た初見時には気付かなかったことがあって。今話は「祐一に全く心を許していなかった少女」が心を許していく過程、という大きな流れの中にあるんですね。序盤での舞は、「表面的に無愛想」とか「単に無口」というレベルを超えていて、祐一に対して全く気を許していない、という描写になっている気がします。それが、ラスト近くの夜の校舎のシーンでは、段違い平行棒に(←平行棒は余計)対応が変わっているんですね。

 「祐一と舞の物語」としてのみ見るならば、第3話のラストから第4話のラストまでを通じての一連の流れは「ボーイ・ミーツ・ガール」から「ガール・ミーツ・ボーイ」までを表しているものに見えます。祐一にとっては「異世界にいるかのような気になる夜の少女・舞」との出会いであり、舞にとっては「佐祐理以外の初めての『非』他人・祐一」への気付きであり。前者が第3話ラスト、後者が第4話ラストということで、対称性も持たせてあって「構造的な美しさ」になりうる要素もあるし、「夜へ」というサブタイが「闇の世界への誘い」を暗示しているならそれはそれで深みがあるしってことで、全体的な大構造は「悪くない」感じなんです。

 その良さを残念にも隠してしまっているのが、その他のヒロイン~特にあゆ~とのモチーフ消化部分だったのかな、と。

~~~

 魔物を見た衝撃から戻って来れてない祐一が真琴のいたずらに「居もしない魔物の影」を感じてビビってしまったり、腹を空かせた山犬に襲われるのが栞だったり、という改変部分は、意見は分かれるでしょうが人によって「グッジョブ」と評価されうる良い点かもしれません。が、あゆに関しては…ちょっと連関が掴めないんですよね。

 や、このモチーフ自体はKanon全体の構成上、どうしても必要なのだと私も思います。京アニ版でも同様の流し方で表現されたところですしね。が…今話を「祐一と舞の物語」としてキレイに流す上では、モチーフが大きすぎてやっぱり邪魔になってしまっている気がするんですね。可能ならば、今話ではなく、他のところに持っていきたいくらいの。これは例によって、Kanonという長い物語を、1クール分に収めるために出て来た問題なのでしょう。

 あまり語られていない点ですが、京アニ版AIRにおいての序盤での突っ走りぶりはかなり異常な部類です。一話から二話にかけてだけで「さしたる理由もなく」往人と少女たちが仲良くなってしまい、その後は半ば強引な運びで各ヒロインのストーリーに突入します。ですが、これは多くの人にとって極端な非難の対象にはなっていないようです。何故なら、突っ走らねばならないその代わりとして、その後をなるべく「綺麗に流すこと」に腐心されているのが、見ている側にも伝わることが大きいような気がするんですね。

 同じように東映版Kanonにおいても、工夫は凝らされていると思います。ややオリジナル色が強かったりはしますが、「一つにまとめよう」とする意思は折に触れて感じられるのですが…そういう意味では、ちょっと「惜しい」感じなんですよね、全体に。上記のように今話が「祐一と舞の物語」を描こうとしていたとして、ある程度そこに特化した形に見えるものだったら、また異なる印象に見えたと思うのですよ。しかし、モチーフの詰め方などでちょっとボウケンしてしまったせいか、散漫になってしまった感は否めません。例えば、2話までである程度の仕込みを終えてしまった1クールKanonだったら、どんな風に目に映っただろう、と思うとなかなか興味深いのですが…。

 結局、舞が祐一に心を開くに至った過程は、必ずしも十分には伝わってきませんでした。最終的にそうなった、ということはわかりますが…山犬の襲来に対して身を呈して救援に出た祐一に心動かされたものやら、牛丼の差し入れが効いたものやら、はたまた佐祐理さんとの三人の昼食会の時点で何かが変わっていたものやら…。それが「舞というキャラの奥ゆかしさ」と思えば、そうなのかも知れませんけれどね。

~~~

 音楽面では、チラッと「ゲームオリジナルBGMのメロディ」が聞こえたあゆのシーンなんかは、ズルグッジョブな感じがするぐらい良く映えるシーンになっていたと思います。音楽的チラリズムの良さ、とでも言いますか。それが上記の「散漫さ」を後押しする結果になっているのは皮肉なものですけれど。

 一方で、背景キャラ群に止め絵が多くなってきたり、逆に表のキャラ達が止め絵になっていたりと、「表現したいこと(多分)」に対してビジュアル面がやや残念なところに留まっている感が強いのは、無念ではありますがもう既に散々に言われていることだと思うので、軽~く流しておきましょう。違う側面では「魔物」の扱いがあまりに「魔物然」としていて、プリキュアシリーズの何とかナーみたいな系譜に見えるのが気にはかかりますが…。

 それよりも何よりも、個人的は「名雪さん分が足りない」という切迫した部分の方が、私にはとてもとても気になるのでした…。序盤はそれでも比較的イイ感じに出て来てたんだけどナー…後半は香里や北川に負けてる気さえ…。orz
楽しんで頂けましたらWEB拍手をお願いします。
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コメント
この記事へのコメント
>>名雪さん分が足りない
ですよねー。
東映版の名雪はふぐぅですがスポットは一応当ってるんですよね。(後半ですけど)
俺らからしたらこう、もっと可愛く幸せな名雪を!
そう可愛く幸せな名雪を!!
2008/02/07(木) 17:48:27 | URL | 天道 飛翔 #LAZ6lyd6[ 編集]
名雪さん分補給キボンヌ
>天道 飛翔さん

>ですよねー。

同士よ!(笑)

まあ、今さらどうしよーもない、とも思うのですが…一年前が如何に至福の頃だったかを思い知る毎日ですなー。

しゃーないんで、DVDでも見直しますかね…。orz
2008/02/07(木) 20:58:18 | URL | てりぃ #O8jQI81I[ 編集]
自分のところのサイトを更新できていない状態で、リンク先サイト様のブログにコメントを寄越すというのもはばかられるものがありますが(^_^;)

>>あまり語られていない点ですが、京アニ版AIRにおいての序盤での突っ走りぶりはかなり異常な部類です。

この部分を読ませていただいて、原作未プレイの私としては、「あ、そうなんだ」という感じでちょっと意外でした。

個人的には、第1話の初見時は、「初回にしてはインパクトが弱めかな?」という感じでした。
その後、第3話以降の展開にファンタジー要素が絡んでくるのは、第1話の「地味」という印象に対して驚きがあったので、「序盤にキャラを薄めにしていたのは、3話以降の本筋に意外性を持たせるために布石」くらいに思っていた次第です。

或いは、いくら作画の良し悪しに鈍感な私でも、背景美術が妙に凝っているのは第1話で感じ取れたので、「ツカミは画面の雰囲気重視の方針で、敢えてキャラのアクを控えめにしてストーリーを先へ進める手法を選んだ」という受け止め方も。
こちらの観点は、『おねがい* ツインズ』『うた∽かた』といった、同じく夏休み期を舞台にして美術的な雰囲気を重視した作品に、当時関心が高かったのが影響していると思います。

そうしてみると思い出されるのは、『マリア様がみてる』で逆の立場を経験したことですね。
原作読者として見ると、原作の必要なモチーフを削除・改変していて気になった部分が少なからずありました。(放映から4年経った今でも腑に落ちないままのものもあります)
これが、原作未読のアニメファンの感想では必ずしも疑問点として引っかかっていたわけではなく、むしろ「そんな細かい所まで入れてたら尺が足りないんじゃないか?」という反応が返ってきたこともあります。

もっと身近なところでは、アニメ『ドラえもん』に対する捉え方は、「原作の見せ場」を把握しているか、いないかで、全く別の作品を論じているかのごとき埋めがたい差を生じることがあります。

『小公女セーラ』や『涼宮ハルヒの憂鬱』のような、両者の見解の違いを逆手に取るという芸当が滅多にできるわけでもない以上、いつまで経ってもついて回るテーマのように思えます。
『H2 ~君といた日々』(AIRと同時期に放映していた実写ドラマ化作品)のように、原作のモチーフを尊重しすぎた結果、もう一つのツボである「遊び心」の要素を取り込む余裕がなくなって、結果的に失敗作に分類されるものまであるとなると……(^_^;)
2008/02/07(木) 22:48:45 | URL | 加嶋 #Z8QTjApg[ 編集]
まさかまさかの再開!


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  ! i    ヽ .|    /   ! l     `ー- 二二!
  `ー'' /  !    !   ヽ!      /´~~`ヽ
     〈,.ィ  .|    ',        / ヽ    ';
    r- / /! トヽ_⊂⊃ゝ-──-- ‐'     ヽ  ,'
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自分は、これで見切りつけられたものだっとばっかり、思っていた口ですが・・・
再開心から歓迎いたしますです!
2008/02/08(金) 23:39:19 | URL | セトラ #QBs7AdsI[ 編集]
帰ってきたナユキスト
懐かしさすら感じるほどの久しぶりですね。

相変わらず秋子さんが真琴に対するして敬語使ってます。
すごく違和感があります。
雪がなんか中途半端にあったりなかったり。
所々雪国を感じさせない背景ですね。
牛丼は湯気も出てないし。そんなに早く冷めないだろ。

あゆの話は…「女の子はお腹が減ってると~」を聞いて
舞にご飯を持って行ってやろうと思いついた、
という流れにしたかったのでは。
東映にしろ京アニにしろ祐一があっちこっとで
女の子と仲良くしてるので誰がどのタイミングで
出てこようと気にしない方針で見てます。

京アニが拾わなかった原作を拾ったり、
東映版なりにKanonを作ろうというには解るのですが、
微妙な原作との差異が気になってしまいます。
佐祐理さんに舞との関係を聞かれボケずに答え、
ボケたのが佐祐理さんだったり、
佐祐理さんの弁当は舞がお箸を持ってるシーンが
多かったけど、サンドイッチを食べてるとか、
ケーキ屋さんが本屋でなく駐車場になってるとか、
別にどうでもいいことなのですが、
なぜどうでもいいと思われる変更をしたのかが
むしろ気になります。
特に理由がないのなら必要ないし、
意味があるとしても理由がわからない。

また、舞の物語としては、てりぃさん同様
伝わりきれてないというか。
時間がないのは分かりますがもっと
少しずつ打ち解けていく過程がほしかったですね。
牛丼持っていった夜から急に変化したように見えます。

魔物は…原作では絵がまったくないので、
どんなものかいても間違いじゃないとは思いますが、
もっと「見えない何か」といった感じだったような
気もするんですけど、あれだとまさしく魔物、
存在そのもが「オレは魔物だぜ!」と主張してる気がして
なんとも。

てりぃさんはてりぃさんで全身全霊で
「オレはナユキストだぜ!」と主張しているのは
わかっているので問題ありませんけど
2008/02/11(月) 02:58:55 | URL | つちむ #-[ 編集]
逝ってしまったナユキスト
>加嶋さん

>原作未プレイの私としては、「あ、そうなんだ」
>という感じでちょっと意外でした。

私としては、加嶋さんの

>「初回にしてはインパクトが弱めかな?」

というところに「あ、そうなんだ」という感じです(笑)。インパクトはメッチャあった、というのが、自分の記憶ですからねー。いやぁ、実に面白い。

仰るような加嶋さんの「マリ見て」における体験と言い、なかなか原作ファン(或いは体験者)というものは、一筋縄ではいかないところがありますね。同じ体験者同士でも、正反対のことを感じることもしばしばありますし。

また、ハルヒについて「両者の見解の違いを逆手に取る」という評をなされたことも目鱗でしたが(自分の中ではついぞ思いつかなかった表現です)、同じことを「セーラ」についても感じてらっしゃることに驚きました。奥深いなぁ…。

「原作付きアニメ」というものの多様性(出し手も受け手も)を垣間見た思いです。勉強になりました。


>セトラさん

>見切りつけられたものだっとばっかり、

あはははは、そんなことはなかった、のですよー。ちょっとアレには参りましたがねー。(^_^;

まだまだ、先まで行こうと思っていますが、次は一体いつになりますやら…。


>つちむさん

>懐かしさすら感じるほどの久しぶりですね。

いや、実際、半年以上経ってますからね。orz

>牛丼は湯気も出てないし。そんなに早く冷めないだろ。

いや、これは、真冬なら案外さっくり冷めるかも知れません。その日の気温次第ですけれどね。ただ、ここはそういう「調整部分」ではなくて、「あまり美味しそうに表現されてない」というところが問題の本質としてあるかも知れませんので、仮に「冷める」という表現であったとしてもあまり胸は張れないかも…。

>誰がどのタイミングで出てこようと気にしない方針で

んー、私も基本的にはそうなんですが…下手に特定キャラ寄りのサブタイが付いちゃっているので、それで気になってしまうような感じなんですよ。これが、「舞」を強く連想させないサブタイだったり、或いは他のキャラの出し方をうまく「夜」に絡めていれば、特に違和感なく見られたのだと思います。

>なぜどうでもいいと思われる変更をしたのかがむしろ気になります。

この辺は、もう気にしないことにしました(笑)。言い出したらキリがないですし。むしろ、「意味づけをしてくるべきところでしてこない」という部分が最近は気になり始めた感じです。

>「オレはナユキストだぜ!」

よくわかっておられる(爆)。
2008/02/14(木) 03:16:10 | URL | てりぃ #O8jQI81I[ 編集]
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2008/02/11(月) 08:40:08 | ルーツ オブ ザ まったり!