Old Dancer's BLOG
ここはてりぃが、趣味の共通する方々との得がたいつながりのために、自分の趣味に関係する諸々のことを、壊れながら書きつづるブログです。
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「うる星やつら2 ビューティフルドリーマー」について
 最後の最後に大ワザ繰り出してきやがった!!


 ハルヒの放映時より、幾度と無く話題に上っていた「ビューティフルドリーマー」が、まさかこんな形でリファーされるとは!そう、EDで歌われた「愛はブーメラン」は、「ビューティフルドリーマー」のラストでかかるテーマ曲なんですよ!文化祭ネタと絡めての採用には違いないですが、それ以上の意味がここにはあるはずです!だってだって、その作品中で主人公・諸星あたるが叫ぶ、こんなセリフがあるんですもん!!


 いざ現実に帰還せん!!

 
 





 押井守監督自身が「越えられない壁」とみなしているほどの傑作、それが「ビューティフルドリーマー」です。大筋としては「夢邪鬼という妖怪によって、永遠に『学園祭の前日』を繰り返すラムの夢に取り込まれた主人公たちが、そのことに何とか気付き、現実への帰還を目指す物語」という具合でしょうか。その映像が作られたのは80年代初頭であり、今とは比較にならないほど技術も未成熟だったはずですが…そこに繰り広げられた「架空の世界」には、一言二言では到底表せないような、底なしの映像美が存在します。

 当時のアニメとしては他に類が無いほどの、くすんだ色彩を多用したことで醸し出される現実感。どこまでも深い、夜の暗さと黒さ。光の妖しさ、影の煌き。そうして、「学園祭前日」という空気の持つ異様な高揚感、「廃墟の街」が持つ悲壮感などが、物質的な圧力を伴うほどの真実味をもって受け手に迫ります。

 果たしてどっち(の自分)がホンマやろ?

 これまた、劇中の夢邪鬼のセリフではありますが、この言葉は見ている側にも問いかけとなって作用するんですね。この気持ちいい世界こそが、自分がいるべき世界ではないのか?いつまでも、本当にいつまでも、ラムちゃんのような美少女とともに楽しい一日を延々と繰り返す世界がどこかにないものだろうか?…いやはや、オタクが直面する問題は、20年以上前も今も大して変わっていないようです…。


~~~


 白石みのるの実写EDは、これまで「白石みのるのオリジナル曲」か、京アニ=角川=ランティスのラインが版権に関わる曲~平たく言えばハルヒ関連曲ですが~のみで構成されてきました。前期EDのような版権曲は、DVD発売に当たって著作権料の支払いが発生することになりますので(面白いことに放映にあたっては「包括ライセンス」というものが放送局にあって、個別の著作権料はかからないことになっています)、後期EDでそれらが出てこないこともやむなし、と思っていたのですが…。ここに来て、最後の一回でまさかの「他社版権曲」を使ってきたわけです。あえてそうするからには、この曲を選んだそれなりの理由があるはずです。

 一つには、今回の「らき☆すた」が「桜藤祭」の直前までを描いた話であり、「ビューティフルドリーマー」との共通性が認められることが挙げられます。そして、もう一つは…やはり、「夢から現実世界に帰る」ということに関わるんじゃないかと、私はそう思わずにいられません。ちょうど二つ前の記事で書いたばかりの内容が、恐らく正鵠を得ていたのだと知ってあたしゃ画面を前にガッツポーズ!でしたよ。これだからレビュー書きはやめられない!

 「らき☆すた」はひとときの、そして極上の「夢」でした。そして、それだけに留まらず、現実世界における「日常」へのチケットもその中には用意されていたはずです。作中でもそういう提示があって、そのEDにまで「現実に帰る話」のテーマ曲が採用されて。この一貫した主題が、誰の目にもわかる形で姿を見せた今、自分は何を思いましょうか?え?まだ夢の中がいい?…ま、その気持ちもわかるんですけどね。

 がーん、ごーん…という風に、白石くんが歌の後に口で鳴らしていたあの音は、ビューティフルドリーマーのラストで流れる、高校の時計塔の鐘の音です。ようやく現実に帰った彼らが、これから学園祭の本番を迎えようとする直前の、「現実」の音です。あの音を聞いてその意味を知ったなら、潔く現実に帰ろうではないですか。その方法がまだわからないという方には、ビューティフルドリーマーの作中でそれが示されていますので、参考になさってはいかがでしょう?その代わり、約束してくれますか?













 責任、取ってね?


 
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テーマ:らき☆すた - ジャンル:アニメ・コミック

コメント
この記事へのコメント
意外なところでオチが着いたねぇ
「うる星やつら2 ビューティフルドリーマー」
某監督の『業界人を目指すなら観ておきなさい10作』に上げられてますね。
そういや一晩掛けて熱苦しく語られちゃった記憶が(w 。そのくらい、ヤツの中では名作らしい・・・
いや、オレも当時見たクチだけど、前作の出来がイマイチだったもんで、凄く「2」の出来が引き立ったという・・・そんな印象。純粋に面白かった映画。

学生時代のモラトリアムな時間、仲間で何かひとつのことをするって、今思えば本当に純粋に掛替えのない時だったのだなぁ、とおぢさんは思うのだね(w
2007/09/18(火) 20:37:30 | URL | ごす #ilk/GieM[ 編集]
京アニの仕掛けは深すぎるw
このネタ、気付けるのはかなりディープか年季の入ったヲタクだけだと思うんですが…(まぁ自分も気付いた後ニヤニヤしながらEDを見てたクチですがw)

そういえばビューティフルドリーマー(以下BD)のラストシーンは「現実への帰還」という解釈とは真逆の解釈もできるんですよね。
現実世界に帰ってきたはずなのにそこには夢邪鬼もバクも存在し、エンディングテーマと共に引きで映し出された友引高校の校舎は本来三階建ての筈なのに二階建て…
本当に現実に帰ってこれたのか?ひょっとして夢はまだ続いているんじゃないのか?それとも今度は「永遠に続く学園祭当日」という違う誰かの夢に入ってしまったんじゃないか…?などとBD上映終了後えらく据わりの悪い思いをした覚えがあります。

京アニは一体どこまで考えてこのネタを仕掛けたんでしょうか…

2007/09/18(火) 22:49:27 | URL | 鳴海 #-[ 編集]
第三帝国喫茶はなかったのね
初めまして。らき☆すた感想、毎回楽しませていただきました。

そして、最終回。おっしゃるとおり、まさにビューティフルドリーマーへのオマージュ、いや、一話使ったパロでしたね。最後にあの歌を聞きながら、やられた、と思いましたから。
確信犯、でしょう。白石が最後に鐘の音を歌い上げているときに、画面には桜藤祭の当日を迎えた陵桜学園が映されるのではなく、現実の、地平線。流れで考えれば、樹海でもいいはずなのに、わざわざ。
思えば、ニコ動や、聖地など現実までもネタに組み込んでいたわけですし、ね。
こなちゃんたちと、ずっと一緒に・・・という視聴者に、それは、夢、だよ、と。

乱文、長文、失礼いたしました。これからも楽しい考察をがんばってくださいね。
2007/09/18(火) 23:37:18 | URL | 通りすがりのおっさん #EGTCt1XI[ 編集]
若輩者は目からウロコ
はじめまして。
Kanonの感想の頃から見ていて、今日初めて書き込ませて頂きます。

私はエヴァでこっち方面に入った世代なので、ビューティフルドリーマーはかじる程度しか知らなかったので、白石さんの歌を聞いても何の歌かわかりませんでした。
(ヲタの端くれとして見た事はありますが。)

てりぃさんがこの記事を書いて頂いたおかげで、ビューティフルドリーマーが元ネタだと気付き、この記事を読む前と後とで最終話の感想を2つ持てた思いで感謝です。

電王とグレンラガンの感想も楽しみにしてます!
2007/09/18(火) 23:54:06 | URL | racku #-[ 編集]
Classicに帰れ
TBでお世話になっております。

意外なところの引用ですか。

「うる星やつら2 ビューティフルドリーマー」
今の若い人のは完全に古典ですね。
ラストシーンの「現実への帰還」という解釈とはまた渋い演出でしたね。
ビューティフルドリーマーでは現実世界とフィクションが曖昧模糊で、第四の壁を突き抜けた一種の不可解さが、何となく気持ち悪かったものですが…。
京アニ作品には、視るこちらも基礎知識を
要求される訳でしょうか?
2007/09/19(水) 01:45:23 | URL | インハウスセミナー(神奈川辺境交通) #6x2ZnSGE[ 編集]
She is an Angel! (No!) She is a Devil!
>ごすさん

>某監督の『業界人を目指すなら観ておきなさい10作』

ああ、そうなんだ(笑)。じゃボクも、「レビュアーとしてスキルアップを目指すなら観ておきなさい10作」に挙げておこうかな(笑)。

>前作の出来がイマイチだったもんで、

「1」は「1」で、フツーの映画としてはまあフツーにできていると私は思っていましたが…「2」は別格ですね。原作者が「2」のみを特に否定的に評価していた、というのが、また面白いですが。だからでしょうか、劇場版うる星のDVD、「2」だけずっと後に発売されているんですよね。

>今思えば本当に純粋に掛替えのない時だったのだなぁ

その後、その高校生がどうなったかと言うと…今もまだウチの二階にいるのです(笑)。いや、ホントに、割とシームレスなまんま、四十手前まで来ちゃった気がしますね、私は。やれることは減ったし、当時やれなかったことで今できるようになったこともあるけれど、中身と言うか、魂の部分はあの時のままで。いや、恥ずかしいセリフ禁止っ>ぢぶん


>鳴海さん

>京アニの仕掛けは深すぎるw

あははは、仰るとおりです。だいたい、第一話のEDで「宇宙鉄人キョーダイン」がかかった時に、ネット上ではほとんどの人が「知らん」言うてた時点で、「一部のネタは人を選ぶよん」ということは提示されてましたかなねぇ。あの時全く違和感なく見ていた自分は、ああ、「こっち側」の人間なんだなぁ…と妙にうら淋しくなったことを懐かしく思い出します(笑)。

>真逆の解釈

ははぁ、そういう説もあるんですね。これはまた面白い。

ただ、実はあのラストシーンに出てくる「二階建ての校舎」は、あちらの方が本来のアニメの設定上正しいものなのだそうです。劇場版2の中ではサクラさんが「三階建て」とはっきり言ってしまっていますが、こちらの方が脚本のミスなのだそうで…。以上、映画公開時に発売されていた少年サンデーグラフィックに載ってたことなので、「公式見解」にかなり近い、恐らく信じていい情報なのだと思います。

脱出後の世界に夢邪鬼もバクも存在することについては、私個人はそれほど違和感を持っていません。そのどちらもが「夢を操る妖怪の類」であることは明示されていますが、「夢の中でしか出てこない」とは言明されていませんので。ま、この辺は人によって解釈が異なるでしょうから、一つの見解ということで読んでいただければと思います。

>京アニは一体どこまで考えてこのネタを仕掛けたんでしょうか…

こればっかりは、ご本人たちに聞いてみないとわかりませんが…私はこの記事のとおり、「現実への帰還」という意見を推しておきます。なーんつって、「そんな仕込みナイっすよ!単に学園祭つながりってことだけで!」とかあっさりと言われちゃったりして?(笑)


>通りすがりのおっさんさん

>第三帝国喫茶はなかったのね

喫茶 第三帝国、自分も密かに探しちゃいました(笑)。ハルヒでは看板で出てきてましたよね。

>確信犯、でしょう。白石が最後に鐘の音を歌い上げて
>いるときに、画面には桜藤祭の当日を迎えた陵桜学園が
>映されるのではなく、現実の、地平線。流れで考えれば、
>樹海でもいいはずなのに、わざわざ。

ああ、なるほど。視覚的にはその雰囲気は感じ取っていましたが、言葉のレベルまで登ってきていませんでしたよ。そうですね、あの部分が何よりも「現実」を象徴するシーンになっていますね。

>こなちゃんたちと、ずっと一緒に・・・
>という視聴者に、それは、夢、だよ、と。

でも、そういう視聴者さん、多いみたいですよ?(^^;;; この最終回の終わり方が中途半端なのは二期への伏線だ!というご意見も多いですし。それだもの、「現実へ帰れ」というメッセージを持つ実写ED、嫌われまくるよなぁ(苦笑)。


>rackuさん

>若輩者は目からウロコ

そうですよねぇ、もう25年ぐらい前の作品ですもの、下手したらその時には生まれていなかった方がらき☆すたの視聴者とか、十分に考えられますよね。

「このぐらい基礎知識としてあらかじめアタマにたたっ込んでおけ!」というのはさすがに横暴だと思います。でも、これを機会に見てみようかな、と思われた方には強くオススメしたいものですね。さすがに古い部分も多いですけれど、制作に関わる多くの方の「バイブル」的な存在には違いありませんので、それを読み解くことで得られるものは決して少なくない、と思いますよ。あの「夢からの脱出」の時のラムのセリフなんて、未だに考察し甲斐のあるとてもいいネタだと思いますし。

>電王とグレンラガンの感想も楽しみにしてます!

あはははは、プレッシャーですねぇ、地味に(笑)。はい、ありがとうございます、がんばりますよ。


>インハウスセミナーさん

こちらこそ大変お世話になっております。

>第四の壁を突き抜けた一種の不可解さが、
>何となく気持ち悪かったものですが…。

あー、なんかわかりますねぇ。あの気持ち悪さ、据わりの悪さ。

あの当時はまだ入れ替えにうるさくなかったこともあり、私は一枚の入場券で3回分居座りました。それが2枚。都合、6回見ましたねぇ。いやー若かった。でも、それだけ見てもまだまだ掘り出せる鉱脈が残っていて、なんて懐の深いアニメだ!とガキなりに驚愕していた覚えがあります。

その翌年の「3」は、まる一日見たら「もういい」になりました(笑)。体は正直です(爆笑)。

>京アニ作品には、視るこちらも基礎知識を
>要求される訳でしょうか?

知識が多ければ多いほど、楽しめる部分が広がることは間違いないと思います。じゃあ、その知識が少ない人には楽しめないのかと言えば…多くの人に受け入れられた現状を見ますに、それはそれでの楽しみ方があったようには思いますね。

浅掘りで満足してもよしでしょうし、気になる方は色々調べて深掘りしていくこともできる、そういう懐の深さを持っていたのが「らき☆すた」なんじゃないでしょうか。さすがに事前に「仕込まれた全てのネタ」を理解していろ、というのは横暴ですし、制作サイドもそれを求めていたわけではなかったと思います(感覚的にそう思うだけですが)。何でしょうね、その気になればどんどん味わって広げていける隠し味が、他の物に比べてずば抜けてたくさん盛り込まれていた、って感じでしょうか。

例えば、白石自重!で終わっちゃうのもまあしょうがないんでしょうけれど、「何で白石なんだろ?」と思った方が、自分の中の世界は広がるんですよね。そういう「視点切り替えのスキル」は、ひょっとしたら必要だったかもしれません。以上、私見ではございますが、何かの足しになれば。

今後とも、どうぞよろしくお願いいたします。
2007/09/19(水) 19:43:10 | URL | てりぃ #O8jQI81I[ 編集]
re:第三帝国喫茶はなかったのね
はじめまして。
タイトルだけにresponseするのはどうかと思いましたが、どうしてもいわずにいられなくて、すみません。

>第三帝国喫茶はなかったのね
「ヅカ喫茶」がそのパロディといえるのかもしれませんね。
2007/09/20(木) 19:49:58 | URL | chuukai #rrswhLw2[ 編集]
どっからどこまでがパロなのやら
>chuukaiさん

>タイトルだけにresponseするのはどうかと思いましたが

あははは、全然構いませんですよ?当ブログでは、コメント内での、お客様同士の交流をむしろ推奨しております。(^^)

>「ヅカ喫茶」がそのパロディといえるのかもしれませんね。

「喫茶」ってとこだけですけどね。(^^; と言いながら、自分もヅカ喫茶に「どっかに第三帝国との共通点ないか?」とか探しちゃったクチです(苦笑)。因果なものですよ、擦り込まれちゃった身の悲しさでございます。
2007/09/21(金) 00:26:54 | URL | てりぃ #O8jQI81I[ 編集]
うる星の全盛期ですね。
はじめまして、晴雨堂です。
 一番ノッていた時期だったのではないかと思います。押井監督らアニメ製作スタッフと原作者高橋留美子氏が良い意味で影響しあっていました。
2007/12/18(火) 07:33:18 | URL | 晴雨堂ミカエル #-[ 編集]
懐かしいですね
>晴雨堂ミカエルさん

TBとコメントをどうもありがとうございます。

当時はうる星について最もアツい時代だったのではないかと思い返します。そのときで無ければ得られないようなものが一杯あった気がしますね。

なお、当記事は既におわかりと思いますがらき☆すたの関連記事としてしたためたものでして、そちら様の記事へのTBは何となく主旨が異なるように私には思われましたので、今回TB返しはご遠慮させていただきますね。また機会がありましたら、どうぞよろしくお願いします。
2007/12/21(金) 06:01:18 | URL | てりぃ #O8jQI81I[ 編集]
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アニメ「うる星」の全盛期        アニメは1981年秋から1986年春まで放送された。(ファンの皆さんは異論はあるだろうが)便宜的に発展期・全盛期・安定期・衰退期...
2007/12/18(火) 07:44:19 | 晴雨堂の耕晴雨読な映画処方箋