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Old Dancer's BLOG
ここはてりぃが、趣味の共通する方々との得がたいつながりのために、自分の趣味に関係する諸々のことを、壊れながら書きつづるブログです。
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ウルトラマンメビウス 第46話「不死身のグローザム」
 おおさむこさむ、グローざむ。…いやスイマセン、何でもないです。(←レビュー戦線に復帰できた嬉しさのあまり、かなり空回り中)

 四天王編の第三話は、セブンとコノミをフィーチャーした回となりました。第4話「傷だらけの絆」が懐かしいなぁ、と思っていたら、あの「勇気の出るおまじない」のリプレイシーンがあって狂喜乱舞。そもそも、ウルトラアイっていいよなぁ、数ある変身アイテムの中ではピカ一ですよ、ワタシ的に。それが「勇気の出るおまじない」って格まで与えられて、重要なシーンにビシっと決まってくれるんだもの、そりゃあ言うことなしですよ。

 以前ほどの濃ゆいレビューが書けなくなっていることを謝罪しつつ、思ったことをつらつらと。
 「四天王編」の表面的なフォーマットは、劇場版における4宇宙人の構図に、ウルトラ兄弟4人のフィーチャーと言った部分でイメージが大きくダブります。しかし、根底に流れるものは実は結構違っているような気がしますね。劇場版は「お祭り」という側面が強く出ている他、4人のウルトラマン+ゾフィー・タロウまでを全員活躍させなければいけない分、個々のウルトラマンにまつわるエピソードは比較的薄味です。また、派手なCGを主体とした見栄えのする画面作りを前面に押し出し、ドラマ的にも少年・ジングウジタカトの思いをベースにした子ども寄りのわかりやすいチューニングがなされるなど、色々な意味で「子ども映画として手堅くまとまっている印象」を受けるのです。

 その方向性には賛否の両方を唱えるオトナがいるかも知れませんが、単純な良し悪しの問題には還元しづらいなぁと、個人的には思いますね。もちろん、私自身も「楽しいけれど微妙な食い足りなさ」を感じましたけれど、それは良し悪しとは別の話なんじゃないかと。見るのが子ども中心の映画で濃厚な人間ドラマを中心に90分間作っちゃえば、子どもは間違いなく途中で飽きます。子どもに飽きさせないような「ノウハウ」というものがやっぱりあって、それを最大限に生かした作り方がなされていたように思うのですね。子どもをダシに、期待に胸膨らまして見に来たオトナ達には、過去の懐かしいシーンを取り入れることで満足度を高めてもらうようにして…とっとっと、いつの間にか劇場版のレビューになっている(笑)。

 翻って、TV版における四天王編。こちらは30分弱という時間で描ききるため、多少濃厚な人間ドラマを入れても、子どもたちも飽きることなくついてくることができます。これは、「良し悪し」とは無関係に、劇場、TVというメディアの特質をきっちりと理解した上で行われた調整なんだろうと思うのですね。大規模な予算を使って一気に作り上げる劇場版。方や、毎週確実に送り続け、大がかりではなくとも心に染みるエピソードを個々に盛り込むことが出来るTV版。どちらにも相応の利点があって、注力しなければならない点は微妙に異なります。メビウスシリーズはその部分をそれぞれ的確に突いており、それゆえ「似たようなシチュエーションを使っていてもかなり雰囲気の異なるもの」が劇場とTVで出ているように思うのですね。

 また、穿った見方をすれば、劇場版でやり残したことをTV版のフォーマットの中で再展開している、という風に捉えることも可能です。そういう目で見ると、個々のウルトラマンについてフォローする時間が長めに取られていたり、劇場版では早いウチに退場してしまって活躍の場が少なかったジングウジ・アヤが大きく取り上げられていたりと、思い当たる節がチラホラ…こうしてどちらのフォーマットでも、存分に手抜かずの制作が行われているのは実に気持ちがいいですな。

 様式論が長くなりすぎました(汗)。もうちょっと、中身の話に戻しましょう。

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 TV版の四天王編で根底を流れているのが「絆」ということなんだろうなぁと、今日の放映を見て改めて思いました。44話「エースの願い」では、例え距離が離れていても仲間同士は信じることができるというアツい話を。45話「デスレムのたくらみ」では、闘うGUYSと人々との信頼関係を。そして今回46話では、窮地に陥るメビウスを、コノミを初めとするGUYSのクルーが見事にサポートして勝利を得るという王道的な展開が描かれます。一見別個の話として展開されているように見えるこれらのストーリーを、見事に貫き通している軸が「いったん完全に分断されてしまうコミュニケーション」というモチーフです。

 メビウスはグローザムに凍らされてしまい、その言葉をコノミは聞くことが出来なくなってしまいます。彼女からメビウスへ投げかける言葉も、届いたかどうかをコノミは知ることが出来ません。生きているのだろうか。聞こえているのだろうか。…子ども向けにライトに仕上げてはありますが、これは実はかなり辛い状況なんですよね。

 そこをサポートするのが、モロボシダンその人です。彼がメガネを拾ってコノミに渡すシーンには、思わずコブシを握ってしまいましたね。第4話をご覧になった方はお分かりの通り、コノミを支えたミライの言葉は、セブンを下敷きにしたものなんですから。かつてのシーンの再来でもあり、今度は直接セブン本人がコノミに伝えるという熱い瞬間でもあり。メガネを落としてしまったコノミの姿は、恐らく「自分のアイデンティティを見失ってしまった人」の象徴。それを拾ってあげるダンの行動は、そんな窮地に陥った人に「自分を取り戻す手助け」をしてあげる行動のように見えるんですね。

 そして、その対話の中では「諦めるな」という、ここ数回のエピソードで何度も繰り返される言葉が語られます。もしこの言葉が、四天王編を通じてのテーマとなっている「絆」と対をなすものならば、それはこういう意味になるのでしょう。「絆が失われようとする時こそ、諦めてはいけない」と。コノミが目を閉じれば、ミライの声が聞こえます。ちょっとしたきっかけと、諦めない強さ。それさえあれば、「失われたかに見えたコミュニケーション」は、また取り戻すことが出来るんです。

 私にはこの辺りの展開が、世の絆を信じられなくなっている今の子ども達に向けた、熱いエールに思えてならないのですよ。いじめ問題とそれに連なる子ども達の自殺。コミュニケーションの破綻があっさりと刃傷沙汰に及んでしまう心の弱さ。誰もが胸を痛めるそれらを克服する一番肝心なものは、外敵とのバトルの巧拙にあるのではなく、自分自身の気持ちの中にある、ということなのではないでしょうか。このメッセージは間違いなく「子ども」に向けたものですが、これはオトナが見ても十分に唸れる出来になっているんですよね。その辺の、ジュブナイル的な作品としても完成度が高く、オトナの視聴にも耐えるという二重の出来の良さが、メビウスの凄さだと思うのですよ。

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 第4話ではミクラスを励ますというやや間接的な立ち位置にいて、それでも自分自身のその後の成長のきっかけも掴んだコノミでしたが、今回は「一人でもちゃんとやっていける」子に大きく成長しているのが嬉しかったですね。「勇気の出るおまじない」と「リム」の助けをちょっとは借りたけど、それだけで「震えが止まった」彼女は、もう一人でできるモン!な力強い姿を僕らに見せてくれました。子どもの励ましになるよなぁ、こういうの。もうダメだ、って思った時に、是非とも思い返して欲しい、名シーンの一つですよ。オトナもそうやって頑張りたいですよね、え、ダメですか、いいオトナがそんなこっちゃ(笑)。

 コノミが自立したことを示すであろうカットがもう一つ。ラストシーンで、ミライの元へ走っていこうとするコノミはちょっとこけて、メガネを落としてしまうんです。それをどうにか拾い当てた時に、一陣の風に乗って彼女の脳裏に響く何かのメッセージ…なんだろ、今の?…本編ではこれ以上語られない、視聴者に解釈を委ねる部分ですが、皆さんの目にはどう映りましたか?

 私は、「前半ではダンに拾ってもらったメガネを、今度は自分で拾うことが出来た」シーンだと思っています。だから、多分メッセージのようなものを送ったのも、ダンでしょう。「それでいい、これからも頑張れ」というところでしょうか。その直前にダンがミライに送った「仲間を大切にな」という言葉と対になる、「ミライをよろしくな」というのも捨てがたいですけどね。いずれにしても、このメッセージはダンが送った「諦めない仲間達の絆」へのエール、ということでいかがでしょう?




 …あれっ?十分濃くないか、これ?(苦笑)

~~~

(追記)
 あのラストシーンの「なんだろ?」の演出は、前回のジョージにも同じものがあった、という話でして(一気見したせいか、実はよく覚えていない(汗))、だとすると上記の考察は全然ペケぽんですなぁ…。まあ、こういうこともあるよね>オレ orz 以上、コメント欄で突っ込まれる前にセルフツッコミということで…。
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テーマ:ウルトラマンメビウス - ジャンル:サブカル

コメント
この記事へのコメント
ひなまつり
3月3日で女性陣中心エピソードという側面もありましたね。
2007/03/04(日) 15:19:56 | URL | 通りすがり #mQop/nM.[ 編集]
暇な釣り
>通りすがりさん

そうですね。私も後で気付きました、これ。今回は気負いすぎたのか、見落としは多い割に、多弁に語ったところは的を外していて、何だか微妙なレビューになってしまって…。orz
2007/03/04(日) 21:05:49 | URL | てりぃ #O8jQI81I[ 編集]
駆け抜けましたね~
(ご無沙汰してました)

>TV版の~
このクダリのレビューには僕も同じ気持ちです。四天王編まで綴られてきた協力は、敵を目の前にしての直接実力に結び付く行動が主に描かれていた印象がありますが、このシリーズに入ってからは各戦闘にクルー或いはメビウス自体が参戦出来ないと言った傾向が見られ、より心の結びつきにより生まれる協力の重要さにスポットが当たっていたと感じました。
コミュニケーションが交わされなくとも、お互いの信頼が事を成就に向かわせると強く伝えていたと思います。

私事なんですが、ウルトラシリーズにおける敵キャラで最も好きなのが初代メフィラス星人だったりします。以前「涼宮ハルヒの憂鬱IVに絡む補足考察」のコメントに似たような事をウダウダ勝手に記させて頂いたんで今回は省きますが、四天王のラストに添えてくれた事で、どう言ったテーマになるか予想が付きそうな事も有り、自分の中でかなりワクワクとしています。(メビウスにとって地球は第2の故郷と言った答も出ているんで、期待を裏切ってくれそうですが。言い意味で)

明日は正座して見ないと!













2007/03/09(金) 19:15:05 | URL | えころ #-[ 編集]
駆け抜けました
>えころさん

>このクダリのレビューには僕も同じ気持ちです。

ご賛同ありがとうございます。(^^)

コミュニケーションの力、って大事だと思うんですよ。伝えたいことをきちんと伝えたり、伝える手段がない時にも「仮想コミュニケーション」とでもいうべきか、思いやる気持ちできちんと対処できたり…この辺、正しく「子ども番組なんだなぁ」と思いますね。

今週のお話、どうでしたか?私はまだ未見なのですが、後できっちりフォローしたいと思います。
2007/03/10(土) 20:37:23 | URL | てりぃ #O8jQI81I[ 編集]
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