Old Dancer's BLOG
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Kanon 第2話「日溜まりの街」
 えー。第2話で早々に、ちょっと挫けそうになっている私です(爆)。

 東映版Kanonレビューの第2回目。俗に「アゴ」と揶揄されるキャラデザインには、今後は可能な限り触れずに行きたいと思っておりましたが、それ以外にもキャラデザ上でとても引っかかりを覚える場所がありまして。それは、他ならぬ秋子=名雪親子を中心に装備している、「猫耳」とも「突起」とも付かぬ、あの特異な髪型なんですよ…。

 パッと見にとても硬い固形物を想像させるそれは、そのことだけでも十分に違和感を生むのですが…カットごとにその描かれ方に「揺れ」が生じることで、キャラの同一性が激しく揺らぐ事態を引き起こしてしまっています。身も蓋もない言い方をすれば、「おまい、一体ダレやねん」と思う瞬間があちこちにあるんですよねぇ…。
 これを「作画の崩れ」「乱れ」と言ってしまうのは簡単です。ですが、ことはそれだけに収まらない気がしたんですよ。例えば別なキャラ~あゆに気持ちをフォーカスすれば、作画の乱れはあまり感じずに済むんですよ。ところが、名雪や香里を中心に見ていきますと、この「揺れ」がものすごく気になってきます。その原因を注意深く見ていくと…どうやら、彼女らの特徴ある髪型を、原画マンが設定通りに再現しきれずにいるように思えてくるんですね。

 ある瞬間には「突起」が大きく書かれすぎていたり、また別の瞬間には形崩れを起こして顔全体にバランスを欠いていたり。ああ、苦労しているなぁ、という感じがひしひしと伝わってくるんですね。これ、「修正しきれなかった側の問題」なのか、それとも「描きにくいデザインに決定してしまった側の問題」なのか…ちょっと考えちゃうんですよ。DVD第2巻のパッケージを飾る名雪はそこそこ可愛く落ち着いた感じに見えるんで、設定通りに描かれればそれなりに見えるはずなんですが…。

 よく言われる「アゴ」の問題も、実はその辺に起因するんじゃないかな、という気もしてくるんですよ。バランスを非常に取りにくいデザインを採用した帰結として、「ちょっとしたバランスの違いによる顔の造作の揺れ」が非常に激しく振れてしまい、その結果、「違和感を覚える顔の描写」ばかりが視聴者の印象として強く残ってしまうという…。これでは、減点方式で採点されると、点数はどんどん下がってしまって、悲惨なことになってしまいます。

 他方、今回も「子ども時代のシーン」は非常によくまとまっているんですよ。前回も書いたとおり、このシリーズではキャラデザがかなり子どもっぽい方向に寄っていると私は思うのですが、まるでそのことを証明するように、子どもの描写に限ってはほとんど違和感がありません。これはもう、「惜しい」としか言えないのですよ。その辺りの調整がしっかりなされていれば、全く異なる印象を持たせられたかも知れないのに。

 ビジュアル面で良かったところも挙げておきましょう。キャラクターに目を向けず(って言っちゃうのもアレなんですけど)、背景のみを目で追ってみると…「頑張っている」どころか、「かなり美麗な描写」になっていることに驚かされます。一面の雪に覆われた街路、そこに静かに降ってくる一片ごとの雪、どれも5年前のレベルとしては絶賛してもいいほどです。あれっ、実は背景ではこんなに美しいものが流れていたのかと、今回改めて唸りました。それほどの出来なだけに、キャラクターとのミスマッチ具合や、前述のデザイン調整不足が一層惜しく感じます。もったいないなぁ…。

~~~

 視点を変えて、演出面から判るいくつかのことについて。例えばギャグの描き方には「昭和」を思わせるようなもの~沈黙の祐一たちにひゅ~と吹く風とか、木に激突する寸前のあゆの漫画チックな感じとか、ナンでだか段ボール箱を被ってあからさまに怪しく近付いてくる真琴とか~が大変多く、全体に演出手法は古風です。それがプラスに働けば独自の味が出せたのだろうなと思うのですが…ちょっと、いやいや、相当辛いなぁ、これは。ギャグそのものよりも、演出のミスマッチ感に笑ってしまうというこれは、あの劇場版AIRのテイストにも通じるものがあるよなぁ…。

 演出面でもう一つ気になったことは、顔を赤らめるキャラクターの描写でした。あゆにしろ祐一にしろ、ちょっと赤面しすぎではないかと。そんなに「一目惚れ」っぽく、記号的に示してしまっては、何だか軽く見えちゃうんですよね。まあ、この二人は百歩譲ってもいいとしましょう。問題なのは、栞ですよ。ナンだ、あの赤面っぷりは。これこそ完全に一目惚れなわけですが、この後この子、お家で死のうとするんですよね?ね?それなのにこれですか。う~~ん。

 それは、さすがに、ナンか違うくね?

 栞に関してはもう一点、カッターを取られそうになった時の慌てぶりが、もうすんごくわかりやすすぎて笑いました。いや、こういうあからさまなのは、自分の好みに合いません。合いませんとも。そもそも栞って子は、最後の最後になるまでそういう弱みとかを見せない子だと思っていたんですが、どうやらこのシナリオではそういう解釈には則っていないみたいです。

 結局、ある意味「典型的なキャラクター造り」を目指したのでしょうか、「原作ではどういう人物として描かれているのか」よりも、「典型的な記号を背負わせたキャラにしよう」という指向性が、何となく感じられるんですよね。それを「是」とされる方は、多分これでオッケーなのでしょう。私は、やっぱり何となくモヤモヤします。自分が描いて欲しい細部ではなく、焦点が常に別なところに当たってる違和感がありますね。まだ主要キャラでは舞が出てきてないんですが、東映版ではどうなるんだったかなぁ…。

 う~ん。読み返してみると、不満たらたらです。当時もこんなものだったかしら。時間もないんで、今日はこんなところで。
楽しんで頂けましたらWEB拍手をお願いします。
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コメント
この記事へのコメント
髪型…
あの髪型って確かに特異ですよね.
頭部の中心から左右に伸びている髪を漫画的にしたものがあれなのかなと思います.

他にも巷では波動砲だのエアーインテークだのバルカン砲だの多重装甲など言われています(笑)

東映版の総括としては「下手に似せようとして逆にデッサンが崩れている」ということなのだと思います.

実際劇場版AIRではそのときの反省を生かしたのか「普通に見て可愛い」絵になっています.

このあたりのベクトルの狂いが東映版の絵が酷評される要因の一つであったのだと思います.

事実,私としては東映版は「評価に値せず」の評価ですからね(笑)

それでは失礼します
2007/02/23(金) 00:22:10 | URL | OROCHI #nJBm9iLU[ 編集]
呼吸する髪の毛?(JOJOっぽい!)
>OROCHIさん

>頭部の中心から左右に伸びている髪を漫画的に
>したものがあれなのかなと思います.

そうそう、「漫画的」ですねぇ。今やってるアニメでも、ちゃんと「頭頂部の髪のふくらみ」は表現されているんですが…別物だよなぁ。

>波動砲だのエアーインテークだのバルカン砲だの多重装甲

(大笑)

波動砲て。そりゃ、男なら波動砲!ですけども、名雪さんにそういうものを求めてはいないというか(笑)。

>下手に似せようとして逆にデッサンが崩れている

言いえて妙ですな~。AIRの荒谷さんや今Kanonの池田さんのような「原作の雰囲気を残しつつアニメに適したデザインをする力量」の方が、並外れてすごいだけなのかもしれませんけども…もうちょっと何とかならなかったのかなー、という感じがしてしまいますねー、やはり。

>劇場版AIRではそのときの反省を生かしたのか
>「普通に見て可愛い」絵になっています.

そこはそれ、小林明美さんの力量ゆえではないかなーと私は思っております。実際、作品としては劇場版をあまり評価していない人でも、小林さんVerの観鈴ちんは好きだという方はよくお見かけしますね。

>私としては東映版は「評価に値せず」

いやこれまた手厳しい(^_^;。そう仰る方、多いですねぇ。私はもうちょっと、この作品と付き合ってみます。
2007/02/23(金) 12:22:13 | URL | てりぃ #O8jQI81I[ 編集]
やっぱり展開が遅いという印象ですねー。
2話目が終わるのもほぼ同じですね京アニと。
栞の苗字と真琴の登場したところまで、の違いくらいですか。
こんなに遅くて、後半大丈夫なのかと思いますね。
大丈夫じゃなかったみたいですが…。

ちょっとだけ会話が飛んでる(少しかみ合わない)
感じがありました。
祐一「悪いのはこいつだ」
あゆ「僕はいい子だよ」
とか、
妹なんていないと言った香里に対して、
祐一「同じくらいの歳の親戚とか」
香里「いないって言ってるでしょ、妹なんて!」
親戚で聞いてるのにやけに妹はいないで返そうとしたり、なんか変。

栞をみて授業中にも関わらず
飛び出していく祐一が不自然に見えました。
原作通りかなのかは分かりませんが、
昼休み(たしか)になってから会っている
京アニのほうが自然な感じです。

最後の真琴の登場シーンは見てて、京アニの祐一なら
「ダンボール恨まれる覚えはないぞ!」とか言いそうだなー
とか思いました。ただの妄想です。
と、いうことはてりぃさんは超ナユキストですね
(話しかみ合わず締め)
2007/02/26(月) 00:54:44 | URL | つちむ #-[ 編集]
噛み合わなすぎwww
>つちむさん

シリーズ構成って、実は結構大事なんですよね。そこがグダグダだと、個々の脚本にはいいものがあっても、全体としては「ナンだかなぁ…」という具合の印象を持ってしまいますから…。最近では仮面ライダーカブトがそんな感じでした。

ましてや、全13話ぐらいのシリーズだと、構成の失敗は死に直結しそうな勢いになっちゃいますよねぇ。明らかに尺が足りないとか、そういうの、気にしないようにしようと思っても気になっちゃいますもの。

あとは、仰るように「会話が噛み合ってるか」のセンスとかも大事ですなぁ。あれ?って視聴者が我に返っちゃったらやっぱ良くないですし。

>(話しかみ合わず締め)

やられましたwww
2007/02/26(月) 01:42:54 | URL | てりぃ #O8jQI81I[ 編集]
香里さんとの台詞
>妹なんていないと言った
>香里に対して、
>祐一「同じくらいの歳の親戚とか」
>香里「いないって言ってるでしょ、妹なんて!」

私はこのやり取りはごく自然に聞こえましたよ。それは、自分に妹なんていないんだと言い張る香里さんのテンパリ具合を示していると解釈したからですが…
向きになって物事を否定しようとした場合、この手の噛み合わない会話はありがちだと思うので逆にリアルだと思った次第です。

でも、やっぱりキャラデザの不一致は影響多大でしたか?
2007/03/21(水) 15:16:19 | URL | きつねのるーと #3cXgguLU[ 編集]
なかなか難しいですな
>きつねのるーとさん

>香里さんのテンパリ具合を示していると解釈したからですが…

ははぁ、そういう解釈もありますか。私としては、「冷静に聞くと何だかおかしい」という粋を出ませんでしたね。

説得力って、色々な要素が重なり合って生まれるものなので、やはりもう一段の何かが必要と感じたことは否めませんです。もちろん私の個人的な感想なので、いや、アレでいいんだ、という方のご意見はなかなか興味深いですよ。
2007/03/22(木) 23:59:36 | URL | てりぃ #O8jQI81I[ 編集]
今回個人的に評価してるところは1つあります。

祐一「俺はただの腐れ縁だと思うぞ…」
あゆ「ねぇねぇ、キミって何年生?」
少女「えっと…1年です」

原作ではちょっと唐突な展開に見えたこの会話ですが、東映版では栞の「その制服、私の姉と同じ学校の制服です」というセリフが追加されて自然な感じになっています。そう感じるのは私だけかもしれませんけど。

突然学年を聞くのはあゆが話をそらした、という展開なのかもしれませんが(笑)

>カッターを取られそうになった時の慌てぶり
これはさすがに苦笑いが。さすがにあからさますぎですよね。ビーチフラグかと。ただ、カッターをクローズアップしていない京アニ版も少し気になりましたが。尺の都合でしょうかね?

>ビジュアル面
Bパートしょっぱなのテキトーに描かれたモブキャラがしょぼいです(笑)
まあ、背景キャラの描写なんてこのようなモノなのだとは思いますが。

>段ボール箱を被った真琴
これは…捨てられたっていう複線のつもりなのでしょうかね。最初見た感想は「笑うしかない」でした。

>舞
東映版は「見えるけど見えない魔物」とか「原作プレイ済みでも理解できない8話」とか『こりゃ酷い』という印象しかないです(笑)

>香里さん
私にはセリフの内容よりも、香里のエキサイトぶりに違和感がありました。もっとクールに返すものだと。これもカッターダイブと同じようなものですね。
2007/03/25(日) 02:45:37 | URL | クニム #L8AeYI2M[ 編集]
アカラ様
>クニムさん

>というセリフが追加されて自然な感じになっています。

ほほぉ。それは気づきませんでしたな。気づいてもらえない部分で地味に頑張っているところが、東映版の悲しいところなのかもしれません。

>ビーチフラグかと。

激しく笑いました(笑)。仰るとおり。

京アニ版がクローズアップしていなかった理由は…う~ん、多分今回も、放映開始前に脚本が上がっているくらいの暴挙(誉め言葉ですよ)をやっていそうなので、尺の都合ってことではなく、「あえてクローズアップしないでおいた」という方がありそうですけどね。それが「何故」なのかは、…ナンともいえないところですが。

私自身、確信はありませんけれども、「クローズアップしない方がいい」という判断なのかもしれません。あくまで、色素の薄い、はかない、そういう雰囲気をまとった少女、というだけの描写にとどめたかったのではないかと。

>「笑うしかない」

>「見えるけど見えない魔物」

>『こりゃ酷い』という印象しかないです(笑)

あんまり笑わせないでくださいよぅ(笑)。

>香里のエキサイトぶりに違和感がありました。

う~ん。判りやすくしようとして、方向の間違いによってダサくなってしまっている、というところでしょうか。
2007/03/26(月) 18:17:14 | URL | てりぃ #O8jQI81I[ 編集]
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