オリコンスタイルのサイトで、石原監督のスペシャルインタビューが掲載されております。最近、雑誌やら何やら、色々と露出が多いですよね、石原監督。空前の大ヒットとなったハルヒ絡みで出ることも多いですし、次に来るのがあのAIRを受けてのKEY原作もの二作目・Kanonとあって、やはり世間の注目度は並外れて高いようです。
以前も書きましたが、これはやはり相当なプレッシャーになると思うのですよ。自らの打ち立てた記録を、更に自分自身で超えていかねばならない…これは実に辛く、厳しい戦いです。挑戦者の痛みとは全く異なる、王者の痛みを伴う戦いです。たかだか二年足らずのにわかファンの私ですが、でもそんな戦いを日々続けていらっしゃる皆さまに、今日も心の中で熱いエールを送るのでありました。
以前も書きましたが、これはやはり相当なプレッシャーになると思うのですよ。自らの打ち立てた記録を、更に自分自身で超えていかねばならない…これは実に辛く、厳しい戦いです。挑戦者の痛みとは全く異なる、王者の痛みを伴う戦いです。たかだか二年足らずのにわかファンの私ですが、でもそんな戦いを日々続けていらっしゃる皆さまに、今日も心の中で熱いエールを送るのでありました。
さて、インタビュー記事の方は実際に読んで頂くとしまして。私が感銘を受けたのは、「2クール」への思いを語った部分と、「組み合わせ<>すり合わせ」についてのお考えを語った部分の二つです。
前者は、「自らへの限界への挑戦」という色彩を強く帯びているのかなと思いきや、割と冷静に「2クールにすることのメリット」を語っておられたので、意表を突かれました。だって、質問でも「負担が大きいのではないですか」って聞かれているのに、負担については一切触れてらっしゃらないんですよ?でも、京都アニメーションさんにはこれまでご経験のない2クール作品ですもの、色々な苦労が出てくることは間違いないと思うのですよ。
ここから類推すると、監督の一つの覚悟が裏に潜んでいる気がします。本当は結構大変なのにあえてそう言わないということは、「そんなことは言うべきではない」と考えていることになりませんか?つまり、「多くの会社が作っている2クール作品を、大変だなどと言ってはいけない」という思いがあるんじゃないでしょうか。僕らはどうしても、「1クールなればこそのあのクオリティ」「あれを維持したままでの2クールは相当にキツいだろう」と考えてしまいます。でも、監督の覚悟はその先を行っている気がするんですよ。「自分たちのやりたい表現のために、2クールが必要とあらば当然それもやります」ということなんではないかと、読んでいて思ったのですね。
そして、その「やりたいもの」を実現する力の源として挙げておられるのが、「すり合わせ技術」ということなんですね。これは、言葉を換えれば「完全分業の縦割り」で仕事を進めず、「有機的な相互作用を行いながら」の作業を行っている、ということになります。これはえらいことですよ?アニメーションにかかわらず、どんな仕事であったとしても、そういう仕事環境を実現するのは、かなり稀なことではないでしょうか?
これも以前触れたことですが、AIRにしても今回のKanonにしても、京都アニメーションさんがアニメ化をするに当たっては、社内でこの仕事に関わる多くの方が実際にゲーム版をプレイし、各自がそこからエッセンスをしっかりと拾い上げていかれたと聞き及びます。「脚本家が知っていればいいだろう」ではないんですよね。異なる作業をする人たちが、同じものをきちんと体験して共通認識の土壌を作り、各自がその中で感じたことをそれぞれの作業で活かしていくわけです。そして、各作業間の「すり合わせ」が行われる際に、その経験は確実に実を結ぶものとなって効いてくるはずです。どの立場の人でも「ここ、もうちょっとこうした方が感じが出るんじゃないでしょうか?」という提案を、原作に則った体験から自然に言えるってことですもんね。
それを実現しているのは、徹底して「現場にムリをさせない」という思想の工程管理体制が社内にあるためと聞きます。そして、先にも述べたように今回の2クール挑戦は、今まで以上にシビアな工程管理を要求されるはずです。このジレンマを、監督はちゃんと認識しておられるからこそ、先のような「重要な2つのポイント」を語られたのですよね。そのことがとても嬉しいですし、間もなくやってくる映像たちにも一層期待せずにはいられません。
もう、あと一週間後には、また壊れながらレビューを書ける日々がやってくるのだ…そのことを心底喜びつつ、ワクワクする気持ちを育てて参りたいと思います。
前者は、「自らへの限界への挑戦」という色彩を強く帯びているのかなと思いきや、割と冷静に「2クールにすることのメリット」を語っておられたので、意表を突かれました。だって、質問でも「負担が大きいのではないですか」って聞かれているのに、負担については一切触れてらっしゃらないんですよ?でも、京都アニメーションさんにはこれまでご経験のない2クール作品ですもの、色々な苦労が出てくることは間違いないと思うのですよ。
ここから類推すると、監督の一つの覚悟が裏に潜んでいる気がします。本当は結構大変なのにあえてそう言わないということは、「そんなことは言うべきではない」と考えていることになりませんか?つまり、「多くの会社が作っている2クール作品を、大変だなどと言ってはいけない」という思いがあるんじゃないでしょうか。僕らはどうしても、「1クールなればこそのあのクオリティ」「あれを維持したままでの2クールは相当にキツいだろう」と考えてしまいます。でも、監督の覚悟はその先を行っている気がするんですよ。「自分たちのやりたい表現のために、2クールが必要とあらば当然それもやります」ということなんではないかと、読んでいて思ったのですね。
そして、その「やりたいもの」を実現する力の源として挙げておられるのが、「すり合わせ技術」ということなんですね。これは、言葉を換えれば「完全分業の縦割り」で仕事を進めず、「有機的な相互作用を行いながら」の作業を行っている、ということになります。これはえらいことですよ?アニメーションにかかわらず、どんな仕事であったとしても、そういう仕事環境を実現するのは、かなり稀なことではないでしょうか?
これも以前触れたことですが、AIRにしても今回のKanonにしても、京都アニメーションさんがアニメ化をするに当たっては、社内でこの仕事に関わる多くの方が実際にゲーム版をプレイし、各自がそこからエッセンスをしっかりと拾い上げていかれたと聞き及びます。「脚本家が知っていればいいだろう」ではないんですよね。異なる作業をする人たちが、同じものをきちんと体験して共通認識の土壌を作り、各自がその中で感じたことをそれぞれの作業で活かしていくわけです。そして、各作業間の「すり合わせ」が行われる際に、その経験は確実に実を結ぶものとなって効いてくるはずです。どの立場の人でも「ここ、もうちょっとこうした方が感じが出るんじゃないでしょうか?」という提案を、原作に則った体験から自然に言えるってことですもんね。
それを実現しているのは、徹底して「現場にムリをさせない」という思想の工程管理体制が社内にあるためと聞きます。そして、先にも述べたように今回の2クール挑戦は、今まで以上にシビアな工程管理を要求されるはずです。このジレンマを、監督はちゃんと認識しておられるからこそ、先のような「重要な2つのポイント」を語られたのですよね。そのことがとても嬉しいですし、間もなくやってくる映像たちにも一層期待せずにはいられません。
もう、あと一週間後には、また壊れながらレビューを書ける日々がやってくるのだ…そのことを心底喜びつつ、ワクワクする気持ちを育てて参りたいと思います。
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この記事へのコメント
良いですね、作品へのこだわりを思わせるインタビュー!大きな愛を感じます。
2クールというのがどれほど大変なものか・・・このインタビューを読んで改めて感じました。
組み合わせ技術は大量生産に向く、という事は時間をかけずに製作可能という事になるのでは?
それに対し、すり合わせ技術は製作者同士が話し合い、根を詰めて製作する・・・つまり、時間をかけてより完成度の高いものを作っていくということでは?
時間をかける、ここがやはり一番のネックで、時間をかける作業を2クールやり続けるというのは京都アニメーションにかかわらず、未知の領域であると思うのです。
しかしそれでも、京都アニメーションならその未知の作業を、何の問題も無くクリアしていくだろうと、私は信じて疑ってません!
話し変わって、京都アニメーション版Kanonアニメ公式サイトを見てきました。
キャラクター更新されてるのを始めて知り、わくわくしながら見に行ったわけですね〜♪
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・美汐さんが居ないorz
2クールというのがどれほど大変なものか・・・このインタビューを読んで改めて感じました。
組み合わせ技術は大量生産に向く、という事は時間をかけずに製作可能という事になるのでは?
それに対し、すり合わせ技術は製作者同士が話し合い、根を詰めて製作する・・・つまり、時間をかけてより完成度の高いものを作っていくということでは?
時間をかける、ここがやはり一番のネックで、時間をかける作業を2クールやり続けるというのは京都アニメーションにかかわらず、未知の領域であると思うのです。
しかしそれでも、京都アニメーションならその未知の作業を、何の問題も無くクリアしていくだろうと、私は信じて疑ってません!
話し変わって、京都アニメーション版Kanonアニメ公式サイトを見てきました。
キャラクター更新されてるのを始めて知り、わくわくしながら見に行ったわけですね〜♪
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・美汐さんが居ないorz
2006/10/01(日) 13:24:28 | URL | 結城 レイ #-[ 編集]
いやいやいやいや、コメント欄でそのフリは卑怯でしょー(笑)。激しく笑わせていただきました。
その惜しげもない京アニ様への信者っぷりもお見事です。信者たるものかくあるべし、との思いを、私も新たにしております。
あとホンの数日で、夢にまで見た京アニ版Kanonがベールを脱ぐ、と思うと、居ても立ってもいられませんなー。ああ、今晩から既に眠れないかも(笑)。
その惜しげもない京アニ様への信者っぷりもお見事です。信者たるものかくあるべし、との思いを、私も新たにしております。
あとホンの数日で、夢にまで見た京アニ版Kanonがベールを脱ぐ、と思うと、居ても立ってもいられませんなー。ああ、今晩から既に眠れないかも(笑)。
自分自身の立てた評価(記録)を常に
越えていかなければならなかったという部分は、
原作のKeyの辿った道のりとも
似てますね。
むしろ、ソレに対してファイトを燃やすような
所も………………
更に、サウンドやグラフィックやテキスト等の
各部門が“同じ場所”にいて、常に
密接な有機的結合の元に
作品作りが出来る、というのは
まさにKeyが(規模が大きくならざるを得ないコンシューマではなく)
PCゲームというジャンルで仕事を続けている理由だと
麻枝氏自身も言っていました。
この辺り、Keyと京アニという
クリエイター集団の持つ共通性(そして相性の良さ)
なのかも知れませんね。
………………ただし、Keyに欠けてるのは
「制作進行」の部分…………(泣
越えていかなければならなかったという部分は、
原作のKeyの辿った道のりとも
似てますね。
むしろ、ソレに対してファイトを燃やすような
所も………………
更に、サウンドやグラフィックやテキスト等の
各部門が“同じ場所”にいて、常に
密接な有機的結合の元に
作品作りが出来る、というのは
まさにKeyが(規模が大きくならざるを得ないコンシューマではなく)
PCゲームというジャンルで仕事を続けている理由だと
麻枝氏自身も言っていました。
この辺り、Keyと京アニという
クリエイター集団の持つ共通性(そして相性の良さ)
なのかも知れませんね。
………………ただし、Keyに欠けてるのは
「制作進行」の部分…………(泣
2006/10/11(水) 13:26:10 | URL | ひふみー #-[ 編集]
KEYとの相似性は、実にご指摘されるまで全く意識の表層に登ってきませんでした。そう考えると、確かにあるやに見える「相性の良さ」はすごく合点がいきますね。
「制作進行の部分」についても、残念なことに概ね同意なのですが(苦笑)、この辺はメディアの特性の違いもあるので、一概には言えないところかもしれません。毎週必ず1話の放映義務があり、放映スケジュールが決まった以上はどんな出来になろうとも落とすことは出来ないアニメの世界と、一発勝負で事が済み、一応のリリーススケジュールが決まってはいても自分の都合でかなり柔軟に変更がきくPCゲームの世界。少なくともKEYは、遅れはしても「大量のパッチを当てないと遊べない品質のゲーム」を送り出したことはないですから、その点は立派じゃないかしら、とは思っております。
「制作進行の部分」についても、残念なことに概ね同意なのですが(苦笑)、この辺はメディアの特性の違いもあるので、一概には言えないところかもしれません。毎週必ず1話の放映義務があり、放映スケジュールが決まった以上はどんな出来になろうとも落とすことは出来ないアニメの世界と、一発勝負で事が済み、一応のリリーススケジュールが決まってはいても自分の都合でかなり柔軟に変更がきくPCゲームの世界。少なくともKEYは、遅れはしても「大量のパッチを当てないと遊べない品質のゲーム」を送り出したことはないですから、その点は立派じゃないかしら、とは思っております。
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